深刻化するいじめ問題と高まる保護者への期待
この議論の背景には、日本でのいじめ問題の深刻化があります。文部科学省の2023年度データによると、小・中・高等学校及び特別支援学校を合わせたいじめ認知件数が73万2568件と過去最多を記録しています。
これを受け、大阪市では2025年4月にいじめ対策基本方針を改正し、学校が保護者の関与を求める新たな動きが強化されました。また、子ども家庭庁が2023年度に開始した「地域いじめ防止システム」(学校外からのアプローチによるいじめ解消の仕組みづくり)も、保護者の積極的な対応を促す動きと連動しています。
心理学的な視点からも、親の役割は注目されています。国内外の研究によると、10~17歳の子どもがいじめを行う前に親の反応を安全性の指標として評価することが確認されており、最初の投稿者の「親を見極める」という不安は、現実を反映していると言えます。
「親の介入」の限界と“いじめっ子の親”という壁
一方で、親の介入や親の見た目を変化させただけでいじめが解決しないという対応の限界を指摘する声も多く寄せられています。
あるユーザーは「親の外見だけ(金髪やメイク)ではいじめは止まらない。いじめっ子はバケモンだから対策が難しい」と懐疑的な見解を示しました。また、別の投稿者は「注意したら逆恨みで被害が増えた」と、親の介入が逆効果になるケースを警告しています。
特に深刻な課題として挙げられたのが、いじめっ子の親の関与です。あるコメントでは「いじめっ子の親が自分の子を挨拶して『いい子だ』と味方する」と批判し、別のユーザーも「いじめっ子の親がいじめを間接的に支援している場合がある」「親自体が暴言などで保護者間でもヤバイ人だったりする」などと、いじめを助長する(間接的にしている)親の責任を問題視しています。
これらの親に対しては、あるユーザーは「品良く高級感のある親の方が怖がられるのでは?」と、見た目だけでなく態度や社会的地位も抑止力になると提案しています。

