「前頭側頭型認知症」についてよくある質問
ここまで前頭側頭型認知症について紹介しました。ここでは「前頭側頭型認知症」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
前頭側頭型認知症を発症した場合、家族はどのようなサポートが必要ですか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
適切なサポートを行うためには、まずは前頭側頭型認知症という病気についての理解を深めることが重要です。特に、行動障害型前頭側頭型認知症では脱抑制や非社会的行動,常同行動,食行動異常などの問題行動がみられ、周囲の方とのトラブルも起こしやすいことから、介助者の負担はより大きなものとなります。介護保険などの社会サービスを利用しながら、病気を理解し、患者をよく観察することで患者の状態に応じた個別のサポートができることが望ましいです。
編集部まとめ
前頭側頭型認知症は50代~60代と比較的早期に発症する認知症の一つです。問題行動や常同行動などが目立つ行動障害型前頭側頭型認知症と進行性認知症に分類され、特に行動障害型前頭側頭型認知症では、軽犯罪を繰り返す、同じ動作を繰り返し行うことにこだわる、怒りっぽくなるなどの問題行動が目立つようになり、周囲から孤立してしまったり、介助者に多大なる負担がかかったりします。
予防法、治療法は確立しておらず、診断を受けた場合も対応に苦慮する病気ではありますが、病気への理解を深め、適切に社会サービスを利用しながらよりよい生活を目指しましょう。

