610キロの巨大タコ料理が登場 内陸の町を満たすガリシアの夏祭り【スペイン】

610キロの巨大タコ料理が登場 内陸の町を満たすガリシアの夏祭り【スペイン】


スペイン北西部ガリシア州のオ・カルバジーニョで8月5日、重さ610キロの巨大な「プルポ・ア・フェイラ」が作られました。直径約6メートルの木皿に、ゆでたタコを並べ、オリーブオイル、塩、パプリカで仕上げる地元料理です。熟練した女性料理人たちが約10分で盛り付け、町の広場に集まった人々へ振る舞いました。8月9日に開かれる「フェスタ・ド・ポルボ(タコ祭り)」を前に、町全体がすでに祝祭の空気に包まれています。


■ 海から80キロ離れた「タコの町」

オ・カルバジーニョは海岸から約80キロ内陸にあります。それでもタコ料理が町の象徴になった背景には、中世の修道院と沿岸地域との交易があります。海産物が内陸へ運ばれ、市場で調理・販売された歴史が、専門の料理人「プルペイラ」の技術として受け継がれてきました。

祭りは1962年に始まり、現在では国際観光行事に認定されています。スペイン政府観光局によると、期間中には2万5000~3万キロのタコが用意され、巨大な銅鍋の周囲に多くの来場者が集まります。タコだけでなく、ガリシア名物のエンパナーダ、セアのパン、リベイロ産ワインなども並びます。


■ 食べることが町の記憶を残す

この祭りの魅力は、珍しい巨大料理だけではありません。木皿に盛られたタコを家族や友人と分け合い、音楽や踊りを楽しむ時間そのものが、地域の暮らしを次世代へ伝えています。

観光客にとっては一日の食のイベントでも、地元の人にとっては、料理人の技術や市場の記憶を確かめる大切な夏の行事です。大鍋の前で手際よく切り分ける姿や、紙皿ではなく木皿を使う盛り付けも、町の風景の一部になっています。

近年は、料理そのものに加えて、伝統を観光資源としてどう残すかにも注目が集まっています。海の幸が内陸の町の名物となり、何世代にもわたって人を集め続ける様子は、食文化が地域の個性をつくる好例といえるでしょう。巨大な一皿は記録を競うだけでなく、町の歴史を多くの人に知ってもらう入口にもなっています。

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ワウネタ海外生活

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