市川右團次「着物で来れば良かったなぁ」常連の落語家・柳亭小痴楽とともに“伝統と革新”をいただく<今宵、町寿司で>

市川右團次「着物で来れば良かったなぁ」常連の落語家・柳亭小痴楽とともに“伝統と革新”をいただく<今宵、町寿司で>

「今宵、町寿司で市川右團次と小粋な一献」
「今宵、町寿司で市川右團次と小粋な一献」 / (C)BSテレ東

歌舞伎俳優の市川右團次がカウンターに座りお酒を酌み交わしながら、地元で愛される町寿司の歴史や魅力を紐解く、「今宵、町寿司で市川右團次と小粋な一献」(毎週土曜夜10:00-10:30、BSテレ東)。Season2第3回目となる8月1日の放送では、台東区・浅草にある「すし屋の野八」へ。2代目だからこそできる革新の寿司をいただいた。

■浅草駅から徒歩7分「すし屋の野八」へ

演芸ホールを中心とした人情の町、浅草。明治6年創業の「川松」や昭和21年創業「葵丸進」など日本の食文化を支えてきた名店がある。そんな浅草の路地裏で半世紀以上愛される町寿司が今回お邪魔する「すし屋の野八」だ。普段と変わらず「失礼しまーす」「どうぞよろしくお願いします」と挨拶し入店した市川。多くのネタが並ぶカウンターへ着席する。

同店は昭和47年創業で、現在寿司を握るのは2代目の池野弘礼さんと板前の濱田和剛さん。ホールでは店員の関大智さんが明るい接客で和気藹々とした時間が流れていた。

初代の池野昌二さんは、北海道と銀座の「寿し屋の勘八」で修業して30歳の時に独立。2代目も同じところで修業したいと考え、高校卒業後「寿し屋の勘八」へ。また板前も「寿し屋の勘八」出身なのだとか。偶然にも創業年が市川の初舞台と一緒ということもあり、意外な盛り上がりを見せる。

席に座りすぐにおしぼりと飲み物を聞かれた市川は、ビールを注文。グラスにはおしゃれに店名が入っており、「いいなこのグラスも」と細かい点にも感動しつつ喉を潤した。

■お客さんを楽しませる革新的な握りの数々

市川が驚くのは、カウンターの前に広がるネタケースだ。一般的な店が20〜30種類のネタを用意しているのに対し、同店は40〜50種類のネタを用意している。なんでも違うネタを出して楽しんでもらいたいという、大将の気持ちが込められているのだとか。

さっそくおつまみを注文した市川の元へ届いたのは、綺麗なピンク色に酢締めされたサバ。「締め具合がたまらん」と舌鼓を打っていた市川に、次いで大将はアラという魚の握りをすすめる。さらに、うまみが濃縮されたトキシラズを煮切り醤油で。いずれもネタの旨さだけでなく、大将のきめ細やかな技が光る逸品だ。

握りを堪能していると、常連だという落語家の柳亭小痴楽が入店。思わぬ人物の登場にお互い丁寧なあいさつを交わしつつ、市川は「着物で来れば良かったなぁ」とつぶやく。浅草という場所柄、落語家も多く来店するという同店。3代目三遊亭圓歌から始まり、現在は4代目も来店しているそう。落語の街・浅草とはいえ、世間は狭い。

市川は小痴楽に「師匠からオススメ聞きたいな」と、常連客のみぞ知るネタを教えてもらう。そこで出てきたのが東京であまり流通していない「シマエビ」で、なるほどオススメするだけある濃厚な味わいに市川もほくほく顔。

さらに浅草ならではのネタであるカツオをいただいたところで、日本酒を注文し、柳亭小痴楽と酌み交わす。そのタイミングで“カラスミ餅”を日本酒といただきたいと注文し、柳亭小痴楽からおすそ分けをいただく。なんとも贅沢なマリアージュにうっとりしたところで、次の握りを注文する。

天鯛の桜締めをいただき、もっと革新寿司を食べたくなった市川。今度は“青唐辛子のマグロ漬け”もいただくことに。どちらも今まで食べたことない一品だが、香りや風味が想像以上にマッチしている。革新寿司をいただいているところで、常連さんが来店してきた。

40年通う常連さんにオススメを教えていただいたところ、30年以上の常連じゃないと出してくれないなどと冗談を言いながら“中トロ”のおすそ分けをいただく。トロの甘みと赤みの酸味を同時に味わえる握りに感動する市川。

次いで牡蠣の昆布締めに、トドメの一貫で蒸しアワビをいただく。伝統と革新の握りを堪能し、大将の思いを存分に聞いた市川は大満足の笑顔を見せるのだった。

■初代に続き2代目の心意気が愛されるお店

「今宵、町寿司で市川右團次と小粋な一献」では、お邪魔した町寿司にお礼の言葉と手拭いを渡すのが恒例となっている。今回は「伝統と革新を握り続けるすし野八」を贈った。

3代目、4代目は道を外れちゃいけないと言う考えが強い寿司業界。そのなかで大将は“2代目の自分だからこそできる”と思えた革新的な寿司を考案しているという。「いろんな考え方の寿司があっても面白い」という考えで多くのお客さんを魅了している「すし屋の野八」。今回もたくさん飲んで食べた市川のお会計は8690円と、浅草らしい粋なお値段だった。

次回8月8日(土)夜10時からの放送は、東京人形町で愛されて20年のお店へ。偶然にも結婚20周年という思わぬ共通点に笑顔がこぼれる。次回も町寿司で一献、小粋な時間を市川とともに楽しみたい。

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