小学1年生の子どもと家で過ごしていたとき、突然インターホンが何度も鳴りました。モニターに映っていた見知らぬ小学生たちは、「救急車呼んで下さい!」と必死に訴えてきたのです。事情を聞いて外へ出た私が目にしたのは、すぐには状況をのみ込めない光景でした……。
インターホンを連打してきたのは、見知らぬ小学生たち!?
子どもと家にいたとき、突然インターホンを連打されました。驚いてモニターを見ると、小学校高学年くらいの子が何人か映っています。うちの子は当時小学1年生だったので、「お友だちではなさそう……」と思いながらモニター越しに応答しました。すると、子どもたちは切羽詰まった様子で「救急車を呼んでください!」と訴えてきたのです。
話を聞くと、家のすぐそばの道でおじいさんが倒れているとのことでした。
私は小学1年生のわが子に「お母さん、ちょっと見てくるね。家で待っていて。すぐ戻るから」と伝え、外へ出ました。すると、家のすぐそばの道に、本当におじいさんが倒れていました。
意識はあるようでしたが、何を言っているのかはよくわからない状態でした。ひじをすりむいていたため、転んだのかもしれないと思いながら、すぐにスマホで通報しました。
救急車を待っている間に、子どもたちの声に気付いた近所の人たちが少しずつ集まってきます。その中にいた、近所付き合いに詳しい年配の女性が「あらまぁ!〇〇さんのおじいちゃん!」と気付き、すぐにご家族を呼んでくれました。
その女性が「ここは私たちが見ているから、もう大丈夫よ」と言ってくださったので、私はインターホンを押して助けを求めてきた子どもたちに「すぐ大人に助けを求められてえらかったね」と声をかけ、家に戻りました。
子どもたちの前では冷静に振る舞っていたつもりですが、目の前で人が倒れている状況に、内心は心臓がバクバクしていました。すぐ戻るからと子どもに言ったものの、「私が救急車で付き添わなきゃいけないのかな……?」と、終始不安でいっぱいだったのです。
あとから振り返ると、あの子たちは自分たちの手に負えないと感じた瞬間、迷わず近くの家のインターホンを押していました。大人を頼るというその判断が、おじいさんを救急要請につなげたのだと思います。
うまく対応できたのか自信はありませんが、見ず知らずの子どもたちや近所の人たちと一緒に、一人のおじいさんのためにできるかぎりのことをできたことは、今でも心に残っています。私が見届けられたのは救急車に引き継ぐところまででしたが、その後も無事に、元気で過ごされていることを願っています。自分の子にも、困ったときは遠慮せず大人を頼っていいんだよと、あらためて伝えたくなった出来事でした。
著者:林雪乃/40代女性/高校生の男子を育てている母。最近運動不足を実感している
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

