
「呪いは世界に溢れてる」から始まる本作品は、決してファンタジー作品ではない。世界に溢れている“呪い”とは「いい年して恥ずかしい」「あんたにできるわけない」「女のくせにでしゃばるな」「男のくせに情けない」などの暴言たち。そしてこの漫画の主人公の少年は、母親から「やめなさい、こんなもの」と呪いをかけられている。
作者の映生(@e_va_lontano)さんは、映画とドラマと漫画とアニメとラジオと、ときどきゲームによって生かされているという漫画家。気がついたら重くてドロドロした話を描くことが多いが、ギャグを描くのも好きだと言う。今回、この作品に込めた思いなどについて詳しく話を聞いてみた。
■作者のお気に入りの場面は、行きと帰りのバスを対比させたシーン!



母親から好きなものを否定され、自分の気持ちを押し殺してきた少年・樹。そんな樹が出会ったのは、「私の夢はプリンセスになること!」と胸を張る少女・りこだった。心ない言葉を浴びながらも夢を貫こうとするりこの姿は、多くの読者の心を動かしている。
本作「呪いの少年とプリンセスになりたい少女」には、読者から「自分の常識は自分で決めようと思います」「呪いを解けるようがんばります」「明日からまた新たな気持ちで仕事しますね!」「素敵です。なんだか私の呪いも解けたような気がします」など、前向きなコメントが多数寄せられた。
作者の映生さんによると、本作で描かれる"呪い"とは、「こうあるべき」「普通はこう」といった思い込みを指しているという。「呪い(=思い込み)は容易にかかったり、かけたりできますが、解けるのは自分自身しかいません」と強調する。
また、お気に入りの場面には、行きと帰りのバスを対比させたシーンを挙げ、「最初は2人の間を手すりが遮っていますが、帰りのバスでは…という対比が好きです」と語るほか、映画「ワンダー 君は太陽」のマイクラの場面が好きで、その要素を本作にも取り入れたことを明かしてくれた。
映生さんの「自分だけは自分のことを肯定してあげてほしい」という願いが込められた本作。自分やほかの誰かを思い込みで縛っていないか、あらためて考えるきっかけを与えてくれるだろう。
取材協力:映生(@e_va_lontano)
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