ニキビパッチは本当に効く?効果・種類・正しい貼り方を美容皮膚科医が解説

ニキビパッチは本当に効く?効果・種類・正しい貼り方を美容皮膚科医が解説

美容皮膚科には、ニキビやニキビ跡、毛穴トラブルに悩む患者様が多く来院されます。
治療法やスキンケアなど、患者様一人一人に合った治療やケアを提供していますが、最近ニキビパッチについて質問を受ける機会も増えています。
あなたはニキビパッチを使ったことはありますか?
今回は美容皮膚科医の立場から、ニキビパッチの仕組みや効果、使用がおすすめのケースと注意点についてミサクリニック六本木本院院長寺井先生が詳しく解説します。

ニキビパッチの仕組みとは?「ハイドロコロイド素材」の特徴と役割

ニキビパッチとは、ニキビの上に貼って保護するシール状のスキンケアアイテムです。
多くの製品には「ハイドロコロイド」と呼ばれる素材が使用されています。
ハイドロコロイドは医療現場でも創傷被覆材(傷を保護するためのドレッシング材)として利用されており、傷口から出る滲出液を吸収しながら適度な湿潤環境を維持する特徴があります。
近年では、サリチル酸やティーツリーオイルなどの整肌成分を配合したタイプや、メイクの上からでも目立ちにくい極薄タイプなども販売されています。
ただし、製品によって役割や特徴は異なるため、すべてのニキビパッチが同じ効果を持つわけではありません。

なぜニキビパッチが人気なのか?摩擦や雑菌から肌を守る3つのメリット

ニキビパッチが注目される理由のひとつは、ニキビへの物理的刺激を減らせることです。
ニキビができると、つい触ったり潰したりしてしまう方も多いですが、こうした刺激は炎症を悪化させたり、色素沈着やニキビ跡の原因になったりします。
ニキビパッチを貼ることで、
・マスクや髪の毛による摩擦から守る
・外部の汚れや雑菌の付着を防ぐ
といったメリットが期待できます。
また、ハイドロコロイド素材には余分な滲出液を吸収する働きがあり、炎症後期のニキビでは回復をサポートする可能性があります。

ニキビパッチでニキビは「根本治療」できる?効果が期待できるニキビ・できないニキビ

結論からいうと、ニキビパッチだけでニキビの根本治療ができるわけではありません。
ニキビは、皮脂分泌の増加、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖、炎症など複数の要因が重なって発生します。
ニキビパッチはこれらの原因を直接改善するものではなく、あくまで患部を保護し、悪化を防ぐための補助的なアイテムです。
特に効果が期待できるのは、白ニキビや黄ニキビ(膿疱)など、表面に膿や浸出液があるニキビです。
ハイドロコロイド素材が膿や浸出液を吸収し、患部を保護することで回復をサポートします。
一方で、膿のない赤ニキビ(炎症初期)では吸収するものが少ないため効果は限定的です。
また、しこりニキビや嚢腫、黒ニキビ、ニキビ跡、広範囲に繰り返すニキビは、パッチだけで改善することは難しく、原因に対する治療が必要です。
「ニキビパッチを貼っているのに治らない」と感じる場合は、皮膚科で適切な治療を受けることをおすすめします。

美容皮膚科医が教える「ニキビパッチの使用」が効果的な3つのケース

ニキビパッチが比較的有効と考えられるのは、次のようなケースです。
ニキビをつい触ってしまう人
無意識にニキビを触る癖がある方には特におすすめです。刺激による炎症悪化や色素沈着、ニキビ跡の予防につながります。
白ニキビ・黄ニキビ(膿疱)
表面に膿や浸出液があるニキビでは、ハイドロコロイドがこれらを吸収しながら患部を保護するため、比較的効果が期待できます。
ニキビを潰してしまった後
すでに潰れてしまったニキビは小さな傷と同じ状態です。ハイドロコロイドタイプのニキビパッチは傷口を保護し、外部刺激を防ぐ目的で役立つ場合があります。ただし、自分で意図的にニキビを潰してから貼ることは避けましょう。

逆効果になることも?ニキビパッチの正しい貼り方と絶対に避けるべきNG行為

ニキビパッチは、洗顔後の清潔な肌に貼るのが基本です。
就寝前に貼り翌朝にはがす方法が一般的ですが、日中使用できる製品もあるため、使用方法を確認しましょう。
貼ったパッチが白く膨らんできた場合は、膿や浸出液を吸収しているサインです。交換の目安となります。
一方で、次のような使い方は避けてください。
・自分でニキビを潰してから貼る
・汚れた手や洗顔前の肌に貼る
・長時間・何日も貼りっぱなしにする
・赤みやかゆみ、刺激があっても使い続ける
・「貼れば治る」と考え、受診を先延ばしにする
また、メイクの上から使用できるかどうかは製品によって異なります。
密着力が低下すると十分な効果が得られないこともあるため、製品ごとの使用方法を確認してください。

【要注意】赤ニキビ・しこりニキビ・ニキビ跡にパッチが効かない理由と受診のタイミング

ニキビパッチはすべてのニキビに適しているわけではありません。
膿のない赤ニキビや、しこりニキビ・嚢腫のように炎症が皮膚の深部まで及んでいる場合は、パッチでは十分な効果は期待できません。
また、黒ニキビ(毛穴の詰まり)やニキビ跡(色素沈着・赤み・クレーター)は、パッチで改善することはできません。
さらに、同じ場所に繰り返しできるニキビや広範囲に多発するニキビでは、根本原因への治療が必要です。
パッチを使っても改善しない、悪化する、繰り返しできる場合は、自己判断を続けず皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では外用薬や内服薬など、ニキビの原因そのものにアプローチする治療を受けることができます。
なお、ニキビパッチの効果には個人差があり、ニキビの種類や肌質、製品によっても異なります。
あくまで応急的なスキンケアの一つとして活用し、必要に応じて専門医へ相談することが大切です。

「貼るだけで治る」と過信は禁物!スキンケア・治療におけるニキビパッチの位置づけ

美容皮膚科医としては、「正しく使えば役立つアイテム」と考えています。
ただし、ニキビパッチは治療薬ではなく補助的なケア用品です。
ニキビを触らないための工夫や、外部刺激から保護する目的であれば有効ですが、「貼るだけでニキビが治る」と期待しすぎるのはおすすめできません。
また、ニキビが繰り返しできる場合や、赤みや色素沈着が残る場合は、早めに皮膚科や美容皮膚科へ相談することが大切です。
ニキビは早期に適切な治療を行うことで、ニキビ跡のリスクを減らせる可能性があります。

ニキビパッチは正しく使い分けることが大切!繰り返すニキビは早めに皮膚科へ

ニキビパッチは、ハイドロコロイドなどの素材を用いてニキビを保護し、外部刺激を減らすためのアイテムです。
手で触ることによる悪化を防いだり、軽度のニキビを保護したりする目的では役立つ場合があります。
一方で、ニキビの原因そのものを治療するものではなく、すべてのニキビに有効というわけではありません。
大切なのは、ニキビの状態に応じて適切に使い分けることです。
症状が長引く場合や繰り返す場合は自己判断に頼らず、専門医へ相談することをおすすめします。
正しい知識を身につけ、自分の肌に合ったケアを選択していきましょう。

[執筆者]

寺井美佐栄先生
ミサクリニック六本木本院院長

10年に及ぶ複数の大手美容皮膚科クリニックでの院長経験を経て、2022年にミサクリニック六本木本院を開院。
豊富な症例経験を生かし、メスを使わず『ナチュラルな美しさ』を引き出す施術を得意とし、特に切らないたるみ治療やクマ取りなどのエイジングケアに定評がある。
また、日々のスキンケアも重視し、医師としての知見を生かしたドクターズコスメ「Do skin」の開発も手がける。
YouTubeなどでの情報発信にも力を入れ、施術からホームケアまで幅広い美容情報を患者目線で分かりやすく発信。
一人ひとりのライフスタイルに寄り添った美容医療を提供している。
プライベートでは2歳児を育児中。

ミサクリニック六本木本院
https://misa.clinic/
コスメオンラインショップ『M Lab SKIN』
https://shop.misa.clinic/categories/7180234

配信元: キレイ研究室

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