キョウコさんは、仕事・家事・育児をこなす兼業主婦。夫・トモヤさん、保育園に通う息子・ヒロトくんとの3人で暮らしています。
トモヤさんは、人から頼まれると断れず、引き受けたことをキョウコさんに押し付ける無責任な性格。ある日、ダメ男好きの町会長の娘・アミさんに「好青年だと評判ですよ」と持ち上げられ、不倫関係に発展してしまいます。一方、職場では後輩・小寺さんに仕事を押し付けるなど、身勝手な振る舞いを続けていました。
キョウコさんが離婚を切り出すと、トモヤさんは育児ノイローゼだと決めつけ、義母との同居を強行。その後も反省するどころか、アミさんとの関係を疑われても動揺するばかりで、夫婦の話し合いは義母に遮られ、問題は解決しないままでした。
さらに会社では、小寺さんへのパワハラが以前から複数の社員に問題視されており、社内での評判も悪化する中、上司から「パワハラ再教育研修」を命じられます。
一方、会社でパワハラ認定された夫は…?







トモヤさんは、後輩・小寺さんを倒れるまで働かせたことで、パワハラ再教育研修を命じられ、社内でも浮いた存在になっていました。
しかし、自分を才能あふれる特別な存在だと思い込んでいるトモヤさんは、周囲から向けられる冷たい視線にも気づきません。「一人部署への異動は会社の先行投資」「ついに会社もオレの才能を特別視し始めた♪」と、すっかり前向きに勘違いしています。
さらに、社員が目を合わせてくれないのは「オレへの嫉妬」、部署異動は「自由な裁量を与えられた証拠」だと都合よく解釈。「昼間から自由にアミさんに会えるなんて、完璧なワークライフバランスの完成だ!」と喜ぶ始末です。
キョウコさんが義母との同居を受け入れたことについても、自分に屈服した結果だと思い込んでいました。
「最高! 人生は調整次第でこうもイージーモードになるんだな!」
パワハラによる実質的な左遷にも気づかないまま、自分は出世街道を歩み、家庭も思い通りに動いている――。トモヤさんは、すべてを都合よく解釈しながら、現実とのズレを深めていたのでした。
▼社内の人々の見る目が変わったことを、自分に都合のいいように解釈してしまうトモヤさん。ポジティブな考え方は、時に自分を守る盾となりますが、過剰な自己正当化に使うと、周囲とのズレを深めてしまいます。トモヤさんのように、反省や自分を顧みることを放棄する姿は、周囲からのさらなる失望や反感を買ってしまうでしょう。
都合のいい解釈ばかりを重ねていると、本当に向き合うべき問題を見失い、気づいたときには周囲の信頼を失っていることも。自分にとって耳の痛い現実ほど、一度冷静に受け止める姿勢を大切にしたいものですね。
著者:マンガ家・イラストレーター ネギマヨ
