勝利したのは黒猫ミネルヴァ——スローガンはたった一言「Crime(犯罪)」!?
投票が締め切られたのは9月5日。そして9月14日、ついに結果が発表されました。見事6000票以上を獲得して“自転車道市長”の座に就いたのは、9歳の黒猫ミネルヴァ(Minerva)でした。
彼女のポスターには、ただ一言「Crime.(犯罪)」という挑発的なスローガンのみが掲げられていました。しかもミネルヴァは完全な室内飼いで、Community Pathに出たことは一度もないのだとか。それでも、そのミステリアスな存在感と独特のユーモアが住民の心をつかみ、圧倒的な支持を集めました。
飼い主は冗談まじりに「ミネルヴァ本人は外に出ないけど、彼女の“手下たち”が代わりに道を見張っているの」とコメント。この発言もSNSで話題となり、イベントの人気に拍車をかけました。
ユーモアがもたらした地域のつながり
今回の猫市長選を主催したのは、サマービルの自転車道「Community Path」を管理するボランティア団体「Community Path Coalition(コミュニティ・パス・コアリション)」です。
同団体によると、このイベントの目的は“地域の公共スペースへの関心を高め、住民同士を楽しくつなぐこと”でした。
結果として、この猫市長選は地域の人々に笑いと会話をもたらし、Community Pathへの愛着を再確認するきっかけとなりました。メディアでは「この選挙は、住民を楽しく、軽やかに結びつけた」と報じられました。
ユーモアを通じて人と人がつながる──その小さな出来事が、サマービルという街の温かさを象徴する物語となりました。ミネルヴァの勝利は、政治でもニュースでもない「日常の中にある幸せ」を思い出させてくれたのです。

