
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。
今回は『寝る寝るネルネ』や『カメラと青春 高橋亮子に関する2,3の呪い』(原作:伊藤秋樹)を描く漫画家・ののもとむむむさんに注目し、X(旧Twitter)に投稿された『私がこの部屋から出られない理由』をご紹介しよう。
同作は、とある事情で家から出られなくなった主人公の様子を描いた短編動画。以前ののもとむむむさんのXにポストされると、合計1000以上の「いいね」が寄せられている。そこで作者のののもとむむむさんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
■精神的に破綻した“私”を助けたのはひとつの石?

ある理由から実家の部屋から出ることができない私。事の発端は2023年の頃、経済的にも精神的にも破綻して自然公園の駐車場で過ごしていた時、車内でひとつの石を見つけたことだった。
負の感情に染まった私は見つけた石を見つめ、“自分の心をこの石に移動させたら この身体はどれだけ楽になるのか”と想像を膨らす。そして、家に帰ったあと、石を抱えながら石に自分の感情を伝え、心と身体を分離させる“気休めの人体実験”をおこなう。
それでも多少なりとも効果があったようで身体と心が遠くなりはじめる私。そして、2ヶ月経った頃、感情を聞かせ続けた石から「もう沢山だ」と言われ…。読者からは「不思議な話で引きこまれた」「ぜひ続きを描いてほしい」などの声が上がっていた。
■作者・ののもとむむむさん「可愛さとサブカルさを両立させることを心がけた絵作りをしました」

――『私がこの部屋から出られない理由』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
6月に仙台で行われたみちのくコミティアというイベントに参加する際、コピー本というコピー用紙をホチキスで留める形で作る簡素な形の漫画本を作りたいと思った時に思い浮かんだのが、この作品です。
最初は自分の経験に即したエッセイだったのですが、非常に独りよがりで暗い作品になってしまい見るに堪えなかったため、せめて少しは物語の体裁を持った作品を描こうと思い、イベント前日から当日の朝にかけて修正、制作しました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
場合によっては調整する必要があるような黒のバランスや構図の演出をあえて無視して、暴力的に黒く塗り、ジャンクに線を引き、可愛さとサブカルさを両立させることを心がけた絵作りをしました。そうした線や絵が好きでしたら見ていただければ幸いです。
――ののもとさんは絵日記も描かれていますが、どのようなきっかけで描き始めたのでしょうか?
最初は漫画の「筋トレ」として始めました。SNSという媒体において日記をテキストで書くのも良いですが、せっかく漫画を描いているのだからどうせなら自分にもっと有益な方法で綴っていこうと思い、描き始めました。
最初はペース配分などで苦労していましたが、大体の時間配分が見えてきた頃から一気に描くハードルが下がり、定期的な更新ができるようになりました。今は作業の合間の気分転換に描くというスタンスでやっています。
――読者へメッセージをお願いします。
いつも読んでくださりありがとうございます。先日マグコミさんにて『うさぎ惑星のなでなで係』という読み切り作品が公開されましたので、よければご覧ください。
あとは8/23に東京ビッグサイトで開催されるCOMITIA157というイベントに参加させていただきます。今回インタビューいただいた作品を発展させた物語を収録した漫画本を頒布できればと思いますので、よければいらしてください。スペースは「V06a」です。そのほか水面下で進んでいる作品もありますので、今後も突っ走っていきたいなと思っています。

