「明後日辞めるの、ごめんね」毎日終電の若手へ…「寝たら明日が来てしまう」深夜1時の恐怖と休日のない極限労働【作者に聞く】

「明後日辞めるの、ごめんね」毎日終電の若手へ…「寝たら明日が来てしまう」深夜1時の恐怖と休日のない極限労働【作者に聞く】

【漫画】 「入社式から」読む
【漫画】 「入社式から」読む / 画像提供:じょん(@John25uru)

希望を胸に抱いて入社した会社が、もしも想像を絶する過酷な労働環境だったら、あなたはどうするだろうか。次々と退職していく同期や先輩たちを見送りながらも、「とりあえず3年は続けよう」と新入社員から4年間勤め上げた、じょん(@John25uru)さん。最後には神経症を発症し、退職を余儀なくされるまでの壮絶な日々を描いた実話漫画『暗黒労働編』が、SNSを中心に大きな反響を呼んでいる。
【暗黒労働編】 しんそつ歓迎会
【暗黒労働編】 しんそつ歓迎会 / 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 え
【暗黒労働編】 え / 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 他のせんぱい
【暗黒労働編】 他のせんぱい / 画像提供:じょん(@John25uru)

※本作は著者の闘病体験を描いたコミックエッセイです。紹介している病状や治療の経過には個人差があり、医学的な見解を代弁するものではありません。気がかりな症状がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。



過酷な労働環境や仕事の在り方が社会問題として議論されるなか、今回は入社初日に味わった一抹の不安から、徹夜が常態化していった壮絶なエピソードを紹介。当時の極限状態について、作者のじょんさんへのインタビューを交えてお届けする。

■「私たちは明後日辞めるの」入社初日の衝撃と常態化する残業

じょんさんの社会人としての第一歩は、衝撃的な言葉から始まった。入社初日のあいさつ回りで、先輩たちから「私たちは明後日辞めるの、ごめんね」と謝罪されたのだ。さらに、内定時期にいたはずのほかの先輩たちも見当たらず、理由を尋ねると「みんな辞めちゃったんだよね」と告げられる。

実際に働き始めると、その言葉の理由を身をもって知ることとなった。社内研修や打ち合わせを終えると、時計の針はすでに定時を指している。そこからようやく自分の通常業務をこなすため、終電ギリギリか深夜を過ぎるまで働く日が続いた。「社会人は頑張ることが当たり前なんだ」という上司の言葉に、じょんさんは残業が「普通」であると刷り込まれていった。

■「寝たら明日が来る」深夜1時の恐怖と休日のない極限状態

社畜一辺倒の生活が当たり前になった深夜1時、「早く寝ないと」と思う反面、寝たらもう明日が来て仕事になってしまうという強い恐怖が生まれたという。当時の勤務状況について、じょんさんは次のように振り返る。

「睡眠時間の記録を見返すと、当時は徹夜や2時間、3時間、4時間睡眠ばかりで我ながら戦慄しました。とてつもなくハードでしたが、仕事の基準が上がり、メンタルもだいぶ鍛えられました。人が抜け始めるとその分の業務がさらにのしかかってくるので、どんどん疲弊していきました。よく『顔、死んでるよ』と言われました」

中途採用の新人が実質1日も経たずに退職してしまったエピソードからも、現場のすさまじい過酷さがうかがえる。固定残業代を超過した分は支給されていたが、じょんさんは「残業代より早く帰れる方がずっとうれしいです」と本音を語る。

さらに、最もつらかったのが長期休暇中の持ち帰り残業だという。

「とてつもなく眠いのにやらなければいけない状況と、せっかくの休みなのに仕事をしているという状況をダブルでくらい、頭がおかしくなりそうでした。睡眠不足というのはもちろん身体に悪いですが、自分の好きなことに時間を割けないという精神的なダメージもかなり身体に悪いです」

■心身の限界からの決断と、過去の経験を漫画にするまで

心身に限界が訪れ、体にはっきりとした異変が出始めたことで「あ、これやばいな……」と危機感を覚え、健康を最優先にするために退職を決意した。

この過酷な体験を漫画として描き始めたきっかけは、父親からの意外な一言だった。

「父から『転職活動の体験記の本でも書いたら?』と言われたことがきっかけです。自分は、会社を退職してから転職活動をしていた時期が長く、200社以上応募して面接も何十社と受けてきました。その話を親にしていたら驚かれ、父にそう言われました。でも、明らかに前職でハードワークしていたときのほうがネタが豊富だなと思ったので、社会人になってからのエピソードから順に描いていくことにしました」

かつての暗黒のような労働環境を経て、自らの経験を冷静に俯瞰し、エンタメとして描き切ったじょんさん。彼の描くリアルな社畜の日常は、働くうえで何が最も大切なのかを、私たちに強く問いかけている。

取材協力:じょん(@John25uru)
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配信元: Walkerplus

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