
勉強も運動も得意な娘に、なぜ違和感を覚えたのか――。ブログで公開中の『娘のADHD疑惑・検査診断していない理由』は、ADHDが疑われる娘とASDと診断された息子との日々を描いたコミックエッセイだ。作者の早乃あかり(@akari__essaycomic)さんに、作品が生まれたきっかけや子育てへの思いを聞いた。
■実体験をもとに描いたコミックエッセイ



作品を描き始めたきっかけについて早乃さんは、「Instagramでエッセイ漫画を描いてみたいな、と思ったのが始まりでした」と振り返る。自身も子育ての大変さを経験してきたことから、「子どもが小さかったころは、本当に記憶が抜けるくらい大変で…」と当時を回想。実体験をベースにしながら、一部にフィクションを交えて作品としてまとめたという。また、ここ数年でADHDや発達障害への理解を深めたことも、創作につながったと語った。
■「普通」よりもその子らしさを大切に
子育てで心がけていることについては、「その子らしさを伸ばせるようにしたい」と話す。ASDの息子・リクくんは幼いころ「いい子」と言われていた一方で、「親が楽だっただけで、本人は困っていたこともあったのかもしれません」と振り返る。
また、娘・サユミちゃんには自身の「こうあるべき」を押し付けてしまった反省もあるという。現在は、社会のルールを伝えながらも、それぞれの得意や好きなことを尊重し、安心して自分らしく過ごせる環境づくりを大切にしているそうだ。
■娘の違和感から見えてきたこと
サユミちゃんは幼いころから「2秒とじっとしていられない子」で、小学生になると勉強も運動もよくできたため、「発達障害とは無縁」と考えていたという。しかし、忘れ物や不注意が続き、「どうして言われたことをやらないんだろう」と悩む日々が続いた。
その後、発達障害について学ぶなかで、「勉強も運動もできるADHDの子もいる」と知り、自身の認識が変わったと明かす。また、iPadでドラマを見ながらスマホで音楽を流し、散らかった部屋で勉強することや、「傘を持って行ってね」と言われてもすぐ忘れてしまうことなども印象的だったという。以前はイライラしていたが、今では「また出た〜!」と笑って受け止められるようになったそうだ。
■「なんとかなる」と伝えたい理由
読者へのメッセージとして早乃さんは、「発達障害といっても本当にいろいろなタイプがあります」と前置きし、「これが正解」という子育てはないと話す。さらに、「私自身もASDっぽいところやADHDっぽいところがあります」と打ち明け、息子の診断後に自分自身にも思い当たることが多かったという。
その経験から、子どもの気持ちを想像しながら接することができるようになり、「そして今は、『なんとかなる!』と思っています。私も大人になれたし、むしろ今の子どもたちの方がずっとしっかりしています。時代もどんどん便利になっていくので、きっとこれからも大丈夫。そんなふうに信じています」と力強く語った。
ADHDが疑われる娘とASDの息子との日常を、リアルさとユーモアを交えて描いた本作。同じように子育てに悩む人の気持ちに寄り添ってくれる作品となっている。
■取材協力:早乃あかり(@akari__essaycomic)
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