“アラフィフ層” 恋愛で得られる効果とは?
恋愛は何歳になっても、「心が躍る!」「何気ない日常が色めいた」と実感する人は多いのではないでしょうか? 神奈川・鎌倉を舞台に45歳独身女性と、妻と死別した50歳の男性の恋を描いた、木曜劇場「最後から二番目の恋」(フジテレビ系)にハマったアラフィフ層にとって、このドラマはまさに“人生の後半戦の羅針盤”のような存在かもしれません。単なる恋愛だけではなく、仕事、家族、老後といった、大人が直面するさまざまなテーマが描かれたことで、多くの視聴者の心をつかみました。そこで今回、40代以上を対象とした恋活・婚活マッチングアプリ「ラス恋」が行った「恋愛と健康寿命」に関する調査結果を通して中高年の恋愛事情に迫ります。調査は40~80代のユーザー1926人を対象に実施したものです。
「恋愛と健康寿命」に関する意識調査では、なんと87.6%の人が「恋をすることが健康寿命を延ばす」と回答。中高年世代にとって恋愛が心身の健康に大きな影響を与えていることが明らかになりました。調査結果によると、「恋(恋活・婚活)をすることは健康寿命を延ばすと思いますか?」という質問に対し、「強くそう思う」が33.0%、「そう思う」が54.6%となり、合わせて約9割という高い数値を示しました。特に注目すべきは、女性では91%(「強くそう思う」57.6%、「そう思う」33.4%)と男性よりも高い傾向を示したこと。また、年齢別では60代で「強くそう思う」と答えた人が38.3%に達し、年を重ねるほど「恋=心身の健康につながる」と実感している人が多いという結果になりました。
恋活・婚活をしてからの変化について尋ねたところ、「変化なし」と答えた人は25.9%にとどまり、7割強が何らかの変化を実感していることが分かりました。最も多かったのは「毎日が楽しくなった・気分が明るくなった」で42.0%、続いて、「将来に希望やワクワクを感じるようになった(老後も楽しみたいと思うようになった)」が35.0%、「美容やおしゃれに気を配るようになった(服・髪・スキンケアなど)」が29.2%という結果でした。興味深いのは、心理面だけでなく実際の生活習慣にも変化が現れている点です。「健康管理に関心を持つようになった(食生活や飲酒喫煙量、予防医療を受けるなど)」が22.3%、「外出の機会が増えた(散歩・お出かけ・旅行など)」が19.7%と、恋をきっかけに健康的な生活スタイルへと変わっている様子がうかがえます。
「これからの人生を楽しむ終活」として取り組んでいることを聞いた質問では、1位が「恋愛・パートナー探し」で79.8%、2位が「健康習慣(運動・食事・睡眠への配慮)」で58.3%という結果でした。この結果は、恋愛と健康習慣がどちらも生きる力を維持する重要な要素として、同列に位置づけられていることを示しています。人生後半において、恋愛が心と体のウェルビーイングに大きく寄与していることがうかがえます。
自由回答では、恋活・婚活を始めてからの変化について多くの具体的な声が寄せられました。外見や健康面では「若返った、キレイになったと言われた」(65歳/女性)、「運動する様になり、痩せたのでよかったねと言われた」(56歳/男性)、「一人ぼっちじゃないと思えて不眠症が改善した」(53歳/女性)といった声が挙がりました。心理面では「娘から表情が朗らかになって笑顔が増え、家の雰囲気が良くなったと言われた」(55歳/女性)、「生きるよろこびを感じるようになった」(63歳/男性)など、恋愛が生活全般にポジティブな影響を与えている様子が浮き彫りになりました。
50代以上女性のライフスタイル研究を行う「ハルメク 生きかた上手研究所」の所長・梅津順江さんは、「恋は人を幸福感で包み、脳や心身を活性化させ、自己肯定感を高めます」とコメント。「まさに、人生後半の恋は“健康の処方箋”。若い世代より効能が高い40代以上こそ、恋に踏み出す価値があると言えるでしょう」と、今回の調査結果を評価しています。
この調査結果は、恋愛が単なる感情の問題ではなく、中高年世代の健康寿命延伸に実際に寄与している可能性を示す興味深いデータと言えそうです。
(LASISA編集部)

