「女性でLDLコレステロールが高い」と考えられる5つの病気はご存知ですか?

「女性でLDLコレステロールが高い」と考えられる5つの病気はご存知ですか?

女性で高い際に考えられる病気とは?メディカルドック監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「女性でLDLコレステロールだけ高くなる原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

鎌田 百合

監修医師:
鎌田 百合(医師)

千葉大学医学部卒業。血液内科を専門とし、貧血から血液悪性腫瘍まで幅広く診療。大学病院をはじめとした県内数多くの病院で多数の研修を積んだ経験を活かし、現在は医療法人鎗田病院に勤務。プライマリケアに注力し、内科・血液内科医として地域に根ざした医療を行っている。血液内科専門医、内科認定医。

コレステロールとは?(悪玉LDL/善玉HDL)

コレステロールとは、脂質の一種です。細胞内に取り込まれてホルモンを産生したり、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸などの材料になったりする働きがあり、生命の維持に必須の物質です。コレステロールはLDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、それぞれ別の働きがあります。

善玉コレステロール(HDLコレステロール)

HDLコレステロールは、血液中にある余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す働きがあります。これによって血管壁へのコレステロールの沈着を抑制するため、善玉コレステロールと呼ばれます。

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)

LDLコレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ役割があります。
しかし増えすぎると血管壁にコレステロールが沈着し、動脈硬化を引き起こします。そのため、LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれます。

女性が健康診断・血液検査で「LDLコレステロールが高い」と診断された場合に気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「女性のLDLコレステロールが高い」に関する病気を紹介します。
どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

心筋梗塞

LDLコレステロールが高くなると、動脈硬化が進行し、血流が悪くなりさまざまな病気を発症します。
心筋梗塞とは、心臓に流れている冠動脈という血管が詰まってしまう病気です。血管が詰まると心臓の筋肉に酸素や栄養が行き渡らなくなり、心臓の筋肉が壊死します。
突然激しい胸の痛みが出現し、冷や汗や嘔吐が出現することもあります。心臓の機能が急激に落ちるため、緊急性が高い病気です。

狭心症

狭心症は、動脈硬化によって冠動脈の内径が狭くなった病気です。血流が悪くなるため胸が苦しくなり、強い痛みが出ることがあります。心筋梗塞とは異なりまだ血流がある状態ですが、放置すると心筋梗塞に移行します。

脳卒中

脳卒中とは、脳梗塞や脳出血のことをいいます。
脳梗塞とは、脳の血管が詰まり、脳に酸素や栄養が行き渡らなくなる病気です。脳細胞が壊死し、麻痺などの症状が出現します。
脳出血は、脳の血管が破れて出血する状態です。動脈硬化が進行した血管はもろく、突然破けます。激しい頭痛や、意識障害などが起こります。

腎機能障害

腎臓は、血液中の老廃物を尿として体外に排出する機能があります。動脈硬化が進むと腎臓を流れる血流が悪くなることで腎臓の機能が落ち、不要な老廃物を十分排出することができなくなります。
はじめは自覚症状がないため、健康診断などで腎機能障害を指摘された場合ははやめに内科を受診しましょう。

大動脈瘤

大動脈瘤とは、心臓から全身に血液を送る大動脈という太い動脈の一部がコブ状に膨らんだ状態です。自覚症状がない場合も多いですが、放置すると破裂するリスクがあり、破裂すると高確率で死亡する恐ろしい病気です。
コレステロールの沈着によって動脈硬化が進行することがリスクの一つです。

配信元: Medical DOC

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