
お笑いコンビ・千鳥の大悟が発案しエグゼクティブプロデューサーを務める、日本のディズニープラス初のオリジナルバラエティー「THE ONE SHOT(ザ・ワンショット)」(全8話)が、8月12日より世界独占配信された。「映像」と「お笑い」を掛け合わせた新しいタイプの“お笑いプロデュースバトル”の開幕にあたり、今回は大悟の魅力を紹介する。
■たった一つの“ボケ”で競い合う新感覚の大会
「THE ONE SHOT」では、大悟自らが選び抜いた8人の芸人が、3カ月という期間の中で、それぞれ自ら脚本と監督を務め、ショートフィルムを本気で制作する。挑戦者は堀内健(ネプチューン)、秋山竜次(ロバート)、又吉直樹(ピース)、後藤淳平(ジャルジャル)、山内健司(かまいたち)、天竺川原、じろう(シソンヌ)、国崎和也(ランジャタイ)の8人。
彼らに課せられた唯一のルールは、「作品の中に“一つだけ”ボケを入れろ」というもので、考え抜かれた“フリ”と、一つだけの“ボケ”で競い合う、芸人にとっての真の力が試される大会となる。
この異色のコンセプトについて、大悟は「やってみるまで実は分かんなくて。すごく緊張感もあって、普通の漫才やコントを出すのとはまた違う“頭の中の見せ方”をするというか、結構さらけ出しちゃう感じ。ただただ大笑いするバラエティーではないものができた」と手応えを語っている。
個性もクセも強いメンバーの中で誰が初代王者の称号“GOLDEN ONE SHOT”をつかむのか…。なお、決勝「ファイナルステージ」の特別審査員には、俳優・映画監督のオダギリジョーが決定しており、特別ゲストとして白石麻衣も登場する。
そんな注目度の高い「THE ONE SHOT」が配信されるにあたって、大悟の出演するバラエティー番組もディズニープラスで配信開始。“ちょっと待てぃ!”でおなじみの旅バラエティー「相席食堂 シーズン6」(ABCテレビ)や、関東初の冠番組「いろはに千鳥」(テレ玉)、豪華ゲストとの全力ゲームが話題の「華大さんと千鳥くん」(フジテレビ系)、芸人による笑いの総合格闘技「千原ジュニアの座王」(カンテレ)と、いずれも大悟の魅力が見て取れるものばかり。
■当代きっての実力派芸人…岡山弁も人気に
1980年3月25日生まれ、岡山出身の大悟は、高校時代からの同級生・ノブと2000年に千鳥を結成。2003年、2004年、2005年、2007年の4回、「M-1グランプリ」の決勝に進出し、「THE MANZAI」でも2011年から3年連続で決勝に進んでいる、まさに実力派だ。
“ワシ”という一人称をはじめ、個性的な岡山弁という武器をうまく生かしており、トークスキルが高いのはもちろんだが、方言によって独特のテンポを生み出し、ノブのツッコミもより際立たせている。
今回ディズニープラスのラインナップに加わった作品も含め、千鳥、そして大悟だからこそ成立している番組も多い。
大悟とノブのコンビネーションの良さを感じさせてくれるのは「相席食堂」シリーズ。有名人が各地でロケを行い、スタジオで千鳥がツッコミを入れるというものだが、2人は鋭い観察眼でツッコミどころを見つけ、独特な語彙で的確に表現する。見ていて痛快な気分にさせてくれる。
ロケにも強いことが分かるのが「いろはに千鳥」。低予算でまとめ撮りされていることでも有名だが、“街ブラ”をここまで面白く仕上げられるのは、やっぱり大悟とノブのアドリブ力、目の前で起きることへの対応・反応の早さがあるからこそ。他の番組でも、歯に衣着せぬ発言で視聴者を楽しませてくれる。
■2026年は“俳優”として「カンヌ国際映画祭」へ
加えて、ヘビースモーカーで酒豪、競艇好きといった、今のご時世ではなかなか前面に出しづらい一面も隠すことなく、飾らずに自分の好きなことを貫く姿勢も、ファンから支持される理由の一つだろう。
忖度なしにズカズカと気持ちよく発言してくれる一方、いろんな番組を見ていくと、それと合わせ鏡のように、繊細な部分を持ち合わせており、相手への気遣いを感じさせる場面も多い。
これまでに「漫才ギャング」(2011年)、「Zアイランド」(2015年)、「任侠野郎」(2016年)、「OUT」(2023年)といった映画にも出演してきたが、2026年5月29日に公開された是枝裕和監督の最新作「箱の中の羊」では綾瀬はるかとW主演を務め、同作は「第79回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品され、公式上映された。
是枝監督は大悟のキャスティングの決め手について、同作の完成披露試写会で「人間味ですね。最近の若い男の子が失っているようなちょっと人間臭い感じが撮りたいなと思いました」と語っていたが、まさにその「人間臭さ」こそが彼の大きな魅力なのだろう。
名匠・是枝監督のメガホンに加え、日本を代表する女優の1人である綾瀬と、“俳優”として役に向き合った大悟の演技が光り、カンヌの公式上映では、約9分間にも及ぶスタンディングオベーションが巻き起こった。
今回の「THE ONE SHOT」が、「ショートフィルム(映像)」と「笑い」を掛け合わせたものというのも、そうした流れを考えると、興味深い巡り合わせにも感じられる。8人の個性的な挑戦者たちがクローズアップされることが多いと思うが、彼らに負けないほどの個性を持つ大悟にも注目して見てもらいたい。
◆文=田中隆信

