坂口健太郎主演『盤上の向日葵』で桑田佳祐が異例の対応!主題歌を“口笛バージョン”に特別アレンジ

坂口健太郎主演『盤上の向日葵』で桑田佳祐が異例の対応!主題歌を“口笛バージョン”に特別アレンジ

2025年10月31日(金)公開の映画『盤上の向日葵』から、サザンオールスターズが歌う主題歌『暮れゆく街のふたり』をフィーチャーした特別映像が公開された。あわせて、桑田佳祐さんが坂口健太郎さん演じる主人公の“人生の転機”を彩るため、主題歌を映画の劇中曲として特別アレンジしたという制作秘話も明かされた。
一面の向日葵の中で行くべき道を見つめる上条桂介(坂口健太郎)と、我が道を行く東明重慶(渡辺謙)。対照的な二人を表現したティザービジュアル
一面の向日葵の中で行くべき道を見つめる上条桂介(坂口健太郎)と、我が道を行く東明重慶(渡辺謙)。対照的な二人を表現したティザービジュアル


■希少な将棋駒が結ぶ、天才棋士と伝説の真剣師の因縁
物語は、山中で発見された白骨死体から始まる。唯一の手がかりは、世界に7組しか現存しない希少な将棋駒。容疑をかけられたのは、突如将棋界に現れ、一躍時の人となっていた天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)だった。


刑事たち(佐々木蔵之介、高杉真宙)の捜査により、賭け将棋の裏社会で圧倒的な強さを誇った伝説の真剣師・東明重慶(渡辺謙)の存在が浮かび上がる。やがて明かされる桂介の過去は、想像を絶する過酷なものだった――。


本作は、2018年本屋大賞第2位に輝いた柚月裕子さんの同名小説を映画化したもの。監督は『君に届け』『ユリゴコロ』などで知られる熊澤尚人さん。7年の歳月をかけて自ら脚本を書き上げ、メガホンをとった。

■サザンが紡ぐ「生きていく人間たちへの応援歌」
昨年、映画『盤上の向日葵』の製作陣は「切なさや哀しさ、愚かさも含め、必死に生きていく人間たちへの応援歌がほしい」と、この物語の主題歌をサザンオールスターズに依頼。完成直前の本編を見た桑田佳祐さんは楽曲提供を快諾し、最新オリジナル・アルバム『THANK YOU SO MUCH』のために制作を進めていた楽曲のひとつ『暮れゆく街のふたり』を「主題歌にしていただくのはどうか?」と提案した。
主題歌はサザンオールスターズの10年ぶりのオリジナルアルバム『THANK YOU SO MUCH』に収録された楽曲『暮れゆく街のふたり』
主題歌はサザンオールスターズの10年ぶりのオリジナルアルバム『THANK YOU SO MUCH』に収録された楽曲『暮れゆく街のふたり』


人間の情念を支える力強い声と、ドラマ性に満ちた楽曲の世界は、物語のラストシーンからエンドロールに寄り添い、映画の内容と余韻を深める印象的な主題歌として本編の締めにピッタリとはまった。ところが製作陣の仕事は、ここで終わりではなかった。

■向日葵畑のシーンに託された、桑田佳祐の“口笛”秘話
桑田さんが楽曲制作の初期段階で仮歌として吹き込んでいた“口笛”の存在を知った熊澤尚人監督らは、「口笛を本編に活かせないか」と考え、完成したばかりの映画を再編集するという大胆な決断を下す。

あらためて演出を施したのは、主人公・桂介が新たな人生を歩み始める重要なシーン。故郷を思わせる向日葵畑で亡き母を偲ぶ桂介が、土屋太鳳さん演じる奈津子と出会い、新しい生き方を見つける――まさに物語のターニングポイントだ。
主題歌の“口笛バージョン”が流れる向日葵畑のシーン
主題歌の“口笛バージョン”が流れる向日葵畑のシーン


この提案に桑田さんも賛同。全国ツアーの合間を縫って口笛を録音し直し、映画のためだけの特別バージョンを完成させた。桑田さんが主題歌として提供した楽曲を劇中曲として特別アレンジすることは、今回が初めての試みとなる。

「仮歌を口笛でやっていて、これがいいという話になりまして、ツアー中に口笛を入れ直しましたんですよ。それが向日葵畑のシーンで使われることになりました」と、桑田さんは自身のラジオ番組で経緯を明かし、「またあらためて、劇場で観ようと思います」と完成版への期待をにじませた。

■坂口健太郎の“新境地”を彩る感動の2分間
主題歌特別映像には、これまで公開されていなかった印象的なシーンが数多く盛り込まれている。

貧しくも優しかったころの父との思い出、孤独な少年時代に将棋と人のぬくもりを教えてくれた恩師(小日向文世)との日々。渡辺謙さん演じる東明に連れて行かれた雪深い東北への旅打ち。現金が飛び交う真剣師たちの息詰まる戦いに引き込まれていく桂介の姿――。
桂介と、東明のあいだに、いったいなにがあったのか
桂介と、東明のあいだに、いったいなにがあったのか


「男の色気に満ち溢れた、今まで見たことのない坂口さん」と熊澤監督が語った新境地の坂口健太郎さん。その魅力が桑田佳祐さんの切なくも温かい歌声と見事に調和し、「何があっても生き切るんだ!」という力強いメッセージを伝える2分間となっている。
桂介は天才棋士として輝かしい活躍をみせていたが、自信に満ち溢れる姿からは想像できない壮絶な過去を歩んできた...
桂介は天才棋士として輝かしい活躍をみせていたが、自信に満ち溢れる姿からは想像できない壮絶な過去を歩んできた...


映像を見たファンからは「サザンいいなぁ。映画の雰囲気とあってる」と、坂口健太郎さんの新たな魅力とサザンの楽曲の相乗効果に期待が高まっている。


■釜山国際映画祭で4500人がスタンディングオベーション!
実は本作、2025年9月に開催された第30回釜山国際映画祭のオープンシネマ部門で、釜山最大の4500席の屋外スクリーンにて上映された。
 第30回釜山国際映画祭オープニングセレモニーに、主演の坂口健太郎さん、共演の渡辺謙さん、熊澤尚人監督が登場
第30回釜山国際映画祭オープニングセレモニーに、主演の坂口健太郎さん、共演の渡辺謙さん、熊澤尚人監督が登場


会場で坂口さんは「とっても翻弄されながらいろんなことに巻き込まれながら、けどそれでもしぶとく生きていく男です。すごく悲しい、切ない瞬間もあるのですが、それも謙さんと一緒に丁寧に少しずつ作った作品です」と、渡辺謙さんとの共演への思いを語った。
 坂口健太郎さん、渡辺謙さん、二人の“ケン”への“ケン”フィーバーとも呼べる大声援が飛び交った
坂口健太郎さん、渡辺謙さん、二人の“ケン”への“ケン”フィーバーとも呼べる大声援が飛び交った


一方の渡辺さんは「僕は最後の方にちょっとしか出てません(笑)」と冗談で会場を爆笑に包んだあと、「こんなにもいい加減で嫌な役は久しぶりなのでめちゃくちゃ楽しんでやりました!」と、悪役を演じる楽しさを明かした。

さらに渡辺さんは作品について「男が命がけで何かをする、そういう映画だと僕は思っています。血で血を洗うような、そういうことを将棋の世界でやろうとしてる連中の話です。胸を熱くさせてくれる」と力強くコメント。

上映後は割れんばかりの拍手でスタンディングオベーションが巻き起こり、坂口さん、渡辺さん、熊澤監督の3人が両手を挙げて応えると、さらに大歓声と鳴り止まない拍手が続いた。まさに釜山の大観衆の心を鷲づかみにした瞬間だった。

主題歌特別映像の60秒バージョンは、2025年10月30日(木)まで全国のSMT系映画館で幕間映像として上映中。坂口健太郎さんと渡辺謙さんの初共演、そして桑田佳祐さんの音楽が融合した心震える慟哭のヒューマン・ミステリーを、ぜひ劇場で体感してほしい。

映画『盤上の向日葵』概要
監督・脚本:熊澤尚人
原作:柚月裕子『盤上の向日葵』(中央公論新社)
出演:坂口健太郎、渡辺謙、佐々木蔵之介、土屋太鳳、高杉真宙、音尾琢真 
   柄本明/渡辺いっけい、尾上右近、木村多江、小日向文世 ほか
音楽:富貴晴美
主題歌:サザンオールスターズ『暮れゆく街のふたり』(タイシタレーベル / ビクターエンタテインメント)
製作:『盤上の向日葵』製作委員会
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹

(C)2025 映画『盤上の向日葵』製作委員会
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