「粉瘤」は放置するとどうなる? 臭い、ドロドロとした物質が出てくることも【医師解説】

「粉瘤」は放置するとどうなる? 臭い、ドロドロとした物質が出てくることも【医師解説】

粉瘤の治療法

粉瘤の治療法

編集部

粉瘤の治療法にはどのようなものがありますか?

本田 先生

治療の基本は、外科的処置によって袋ごと取り除くことです。炎症がない段階での手術が理想で、局所麻酔を使って袋をきれいに取り除くことで再発を防ぎます。小さいものであれば日帰りで対応可能なケースが多いと思います。

編集部

炎症がある場合にはどのようにして治療するのですか?

本田 先生

炎症が強い場合、まずは患部を切開して膿を出す処置をします。その後、炎症が落ち着いてから袋を取る二段階の手術が必要になります。炎症があるということは、袋が一部破れているということ。そのため、炎症がある状態で袋を無理に取ろうとすると完全な除去が難しく、また周辺の組織が傷つきやすいので、再発の原因になることがあります。

編集部

手術後の傷跡は残りますか?

本田 先生

袋を切開するため小さな傷跡は残りますが、粉瘤が大きくなる前や、炎症が起きる前に切除すれば傷跡は小さくて済みます。特に、化膿してから処置すると傷跡が大きく残りやすくなるため、早めの対処が大切です。

編集部

再発の可能性はありますか?

本田 先生

袋を完全に取り除けば再発の可能性は低くなりますが、不完全に除去されたり、炎症時に手術をしたりした場合は再発する可能性が高くなります。経験豊富な医師による適切な処置と、術後のケアが重要です。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

本田 先生

粉瘤は基本的に強い症状が出ないため、そのまま放置されてしまうことが少なくありません。しかし、気になった場合には、自己判断せずにできるだけ早めに受診してください。まずは「本当に粉瘤なのか」を確認することが大切です。特に、超音波検査が可能な病院を受診すると、より正確に診断できます。もし粉瘤と診断された場合は、放置せずに早めに手術で取り除くことをおすすめします。手術に対応している病院であれば、傷跡も最小限に抑えることが可能です。早めの受診と適切な治療によって、不安を解消し、安心して日常生活を送れるようにしましょう。

編集部まとめ

粉瘤は自然に治ることはなく、放置すると炎症や腫れを起こすことがあります。気になるしこりを感じたら、まずは超音波検査が可能な病院を探して受診するのがおすすめですね。

配信元: Medical DOC

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