ママ友のAさんは、わが家に遊びに来るたびに「これ、もう使わないならくれない?」と、子どものおもちゃや服を欲しがる人でした。最初はサイズアウトした服や、もう遊ばなくなったおもちゃだったので、私も「まあいいか」と渡していました。けれど、そのうちAさんのお願いは少しずつエスカレートしていき……。
夏祭りでまさかのひと言
Aさんのおねだりは次第にエスカレート。娘がまだ遊んでいるおもちゃや服にまで「飽きたらちょうだいね」と言うようになり、私は返答に困ることが増えていきました。
ある日、地域の夏祭りで、ほかのママ友たちと集まっていたときのことです。Aさんが私のバッグを見て、冗談交じりに言いました。「それ、かわいいね。飽きたら私にちょうだい♡」子どもの物だけでなく私の物まで欲しがられ、私は曖昧に笑うことしかできませんでした。
すると隣にいた娘が、突然大きな声で言ったのです。「おばちゃん、いつもママが困ってるのに、またちょうだいって言うの?」その場にいたママ友たちは一瞬で静まり返りました。
娘は見ていた!
Aさんは顔を真っ赤にして、「冗談に決まってるでしょ」と慌てて言いました。しかし娘は、「でもこの前も、まだ遊ぶおもちゃを持っていこうとしてたよね?」と、さらにひと言。Aさんは気まずそうな顔をして、その場から離れていきました。
私は恥ずかしさと驚きで固まりましたが、同時に、娘は私が困っている様子をちゃんと見ていたのだと気づきました。波風を立てたくなくて我慢していたつもりでしたが、その姿を娘に見せ続けていたのだと思うと、申し訳ない気持ちになりました。
それ以来、Aさんから物を欲しがられたときは、「ごめんね、まだ使う予定があるから」とはっきり断るようにしています。
嫌なことを曖昧に受け入れ続けると、相手との距離感が崩れてしまうこともあります。これからは必要なときにきちんと断れる姿を、娘に見せていきたいと思った出来事です。
著者:佐藤 心/30代女性/4歳の女の子を育てている母、会社員。最近はキャンプにはまっています。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

