由美さんは、夫の聖也さんと1歳半になる娘・こころちゃんとの3人暮らし。現在、第二子を妊娠中です。夫は自称「気配りじょうず」で育児にも積極参加してくれますが、足りない面が多くてぎくしゃくすることも。
ある日、由美さんは家族で、友人主催のホームパーティーへ。失言してノンデリ認定された夫でしたが、気配りじょうずなパパ友の行動をまねて名誉挽回!喜んでもらえるのがうれしくて、その後も見習って行動し、同僚からも評判は上々です。
少し成長した夫は、父のノンデリ発言に困惑する妻をかばうなど好調。妻は夫の変化を感じ、頼もしいと感動しました。
そんなとき、義父の不注意から、こころちゃんが椅子から転落。心配しましたが、様子見との診断を受けてひと安心です。しかし、自分は悪くない、みんな深刻な顔して大げさだと、ひたすら保身に走る父親の態度に、夫は怒りをあらわにします。
じつは、かつて聖也さんは水の事故に見舞われ、危うく命を落としそうになったことがあります。それも父親の不注意が原因でした。しかし、そんな大きな出来事も、父親はすっかり忘れていたようで……。聖也さんは怒りを抑えきれず、父親のスマホを水没させてしまいました。そして、父親との絶縁を決意します。
「二度と連絡するな……だって?」
「その意味わかってんのか……?」
「わかってる」
顔をこわばらせ震えながら問いかける父親に、聖也さんは真剣な表情で答えました。父親は「何があっても助けないからな!」と言いますが、不注意で娘を危険な目にあわせた父親を頼ることなどあるはずもなく、聖也さんは「必要ない」とそきっぱり。母親には、自分の連絡先を父親に教えたら母親とも距離を置くと伝えました。
「これからは由美とこころと、生まれてくる子と頑張っていくよ」
「え……生まれてくる子……?」
なんと父親は2人目ができたことを知らないような反応を見せました。2人目ができたという報告は、以前きちんとしたのに……。
父親を反面教師にして…









「やだ、知らなかったの?」
「母さんは知っていたのか……!?」
「知らなかったも何も……報告してくれたじゃない……!」
父親は「聞いていない」の一点張りでしたが、聖也さんたちが報告したことは事実です。しかしそのとき、父親は自分の趣味に没頭していて、聞いていなかったのです。
「そうやって自分のことばかり考えて、いくつになっても自分自分自分……」
「俺はアンタを反面教師にして生きるよ」
「今までありがとうございました」
父親は、自分が反面教師にされるような人間だと突きつけられ、動揺を隠せません。その動揺はすぐに怒りに変わり、「好きにしろ!」「あとから泣きついてきても知らないからな!」と吐き捨て、聖也さんの絶縁宣言を受け入れたのでした。
◇ ◇ ◇
大切な家族の報告すら聞いていなかったほど自分のことしか頭にない人とは、いくら向き合っても理解し合えないこともありますよね。そのような場合、「反面教師にして生きる」という聖也さんの言葉のように、相手を変えようとするのではなく、その姿から自分はどうあるべきかを学ぶ姿勢に切り替えて、自分自身の成長につなげるほうが有意義かもしれません。
自分や大切な家族を守るために、相手と距離を置いたり、場合によっては絶縁を選んだりすることも、ひとつの方法なのかもしれません。ただ、いつか義父が自分の言動を振り返り、家族の気持ちに向き合って歩み寄ってくれるといいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター ミント

