
タナカは「呪いの映像」を見てしまっていた。しかし「あとはコピーして誰かに渡しゃいいんだろ」と悠長に構えており、背後に迫り来る異変にまだ気づいていない。一歩、また一歩と、這いずりながら近付いてくる存在に…!!彼の背後にすでに“それ=呪い”は迫っているというのに…!
本作『ハラハラ』を描いたのは、これまで単行本『ぼくのキャノン』(著:池上永一)の装丁画などを手がけてきた経歴を持ち、おもにイラスト業の活動をしているKYAN-DOGさんだ。「これまでも気の迷いで衝動的に漫画を描くこともあるにはありましたが…」と彼は語る。本格的に漫画を描きはじめたのはここ1年の話だという。それにも関わらず、漫画を描きはじめてすぐの2025年3月に『会話』という作品で「pixivマンガ月例賞」を受賞。

KYAN-DOGさんに『ハラハラ』について話を聞いてみた。
――これは「呪いのビデオ」「見たら死ぬ映像」という昔からあるオカルト都市伝説をモチーフにした作品ですが、この都市伝説をギャグ展開で用いようと思ったきっかけ・制作意図は何でしょう?
いわゆる“貞子さん”ですね、眼力で人の心臓を止める演出が印象的で、「じゃあもし彼女が出てきたときが風呂上がりだったら?もしかして生き残るパターンもあったのか?」と考えちゃったんですね。あともうひとつの理由は、デジタル作画で新しい機材を導入したので、「とにかく慣れるためにショート漫画を描いた」というのも動機のひとつです。
――このほかに、KYAN-DOGさんが好きなオカルト都市伝説は何ですか?
コックリさんや口裂け女などの人気どころですね、やはり。口裂け女は高速道路を爆走中に警察とカーチェイスするストーリーも考えてたりします。アイデアはありますが、プロの漫画家を目指して作業中なので、手が空いたらそのうち描ければなと考えてます。

本作は前半にホラーテイストで鬼気迫るスピード展開を見せ、中盤のあるひとコマを境に、登場人物の動きが(読者の目も)金縛りにあったかのように一瞬止まり、急にギャグ展開へ舵を切り、スピード感あふれるまま終盤を迎える。ぜひ一気読みして、この「ハラハラ」の目撃者となってほしい。
KYAN-DOGさんが「ジャンプTOON NEXT!」(集英社)で連載中の『のろわれ上手のやおよろず』は「第3回ジャンプTOON NEXT!新人賞」にて佳作を受賞。『のろわれ上手のやおよろず』は、「コックリさん」や「呪いのミイラ」などの都市伝説を題材に扱ったストーリー展開に引き込まれていく作品である。気になる人はこちらもぜひ読んでみて。
取材協力:KYAN-DOG
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