
玉森裕太主演の日10ドラマ「マイ・フィクション」(毎週日曜夜10:15-11:09、テレビ朝日系)の第6話が8月9日に放送され、犯罪者の記憶を改ざんし別人にして社会復帰させる「ペルソナ・シフト・プログラム」に大きくかかわっていた意外な人物が明らかになった。(以下、内容のネタバレを含みます)
■ “記憶”に隠された真実をめぐる、予測不能なサスペンス・ラブストーリー
本作は、平凡に暮らしていた男の“記憶”に隠された真実をめぐる、予測不能なオリジナルサスペンス・ラブストーリー。主人公・伊川正樹(玉森裕太)は、事故に遭い目覚めると、世界が一変。他人が“伊川正樹”として妻と暮しており、妻も同僚も町の人々も正樹のことを覚えていなかった…。その後、自分を取り巻く状況は二転三転。おかしいのは、自分か周りかこの町か。正樹は不可解な状況に追い込まれながらも、真実を追い求めていく。
■津村、多田と香坂の関係を暴く
前回、津村(野村周平)と彼の刑事時代の後輩・辻元(三浦りょう太)が乗っていた車に別の車が突っ込んできたが、幸い2人とも命に別状は無かった。犯人の車は盗難車で、運転していた者は逃亡。明らかに記憶改ざんの真相に近づいた2人を狙ったものだった。
軽傷だった津村は、辻元に巻き込んでしまったことを詫び、これからは自分1人で動くことに決め、まずは多田(ジャンボたかお)に会いに行った。多田に会うなり津村は開口一番「香坂(国仲涼子)さんをご存知ですよね」と言った。香坂など知らない、とすっとぼける多田に、津村は「あなたもニューロヴァイスの職員ですよね。香坂さんから聞きましたよ」とカマをかけた。すると、多田は「何で香坂さんがあなたに!」とうっかり反応。
香坂との繋がりがバレて「私は何も知りませんよ」とあせり始めた多田に、津村は、刑務所から消えた無期懲役の犯罪者のリストを見せてニューロヴァイスが記憶改ざんして別人に仕立て上げたのだと語り、二宮祐介(玉森)も記憶改ざんされて“伊川正樹”になったが、祐介は犯罪を犯していないのはなぜなのか、と問い詰めた。追いつめられた多田は「何も知らない、って言ってるだろ!」と激高して、部屋を出て行った。
多田は、すぐに香坂に電話して「あなたの部下、プログラムのこと気付いてますよ。どうするんですか!捕まえて記憶消しますか?」と告げた。それに対し、彼女は「ちょっとだけ待って」と答えるのだった。
■正樹、奈々美に「取り戻しに行こう。娘さんとあなたの人生」
香坂が信号を待っていると、隣に奈々美(宮澤エマ)がやって来て、バッグの中の包丁を見せた。香坂は「話がしたいだけです」と言う奈々美を「人が居る場所の方が安心でしょ」とカフェに連れて行った。
奈々美が香坂に接触したのは、正樹の提案だった。「私たち、何かの実験台にされたのかな…。犯罪者だからどうなってもいいや、って。やってないんだけどね」と語り、以前の記憶が戻らない彼に「そのままでいいのかも。わりとつらいの…」と告げて苦しんでいる様子を見せた奈々美に、正樹は「取り戻しに行こう。娘さんとあなたの人生」と言い、奈々美の口封じを目論む香坂たちにそれを逆手にとって交渉できるかも、と計画を伝えたのだった。
カフェの個室で、奈々美は香坂に「私や二宮さんに何をしたの?」と単刀直入に尋ねた。何も答えない香坂に、奈々美は、記憶をいじられる直前に彼女を見たことを告げ、夫殺しの罪を着せたのもあなたなのか?と問い詰めた。香坂はしばらく黙ったままだったが、「それは、申し訳なかったと思ってる。でも、仕方なかったの…」と言った。
「それで納得できるわけないでしょ?7年、娘と引き離された。それがどれだけつらいかわかる?」と涙ながらに訴えた奈々美に、香坂は、自分もある理由でしばらく娘に会えていないのだと告げた。
奈々美は、「何も見なかったこと、聞かなかったことにするから自由にしてほしい。娘と暮させてほしい」と哀願したが、香坂は「あなたの気持ちはわかった」と言った後、「でも、ごめんなさい…」と言い、その瞬間、奈々美は気を失った。
このカフェは香坂の息のかかった店で、飲み物に薬が仕込まれていたのだった。そのまま奈々美は香坂に連れ去られてしまい、外から奈々美の様子を見守っていた正樹は、津村に助けを求め、2人は合流した。

■ニューロヴァイスの施設に潜入した津村と正樹
正樹は、何かあった時の為に奈々美にGPSを持たせており、彼らがそれを追っていくと、人気の無い草むらにポツンと建てられた扉に行き当たった。中に入り、長い廊下を歩きながら、津村は、長く共にした香坂がプログラムに加担していたことが許せない、これ以上間違いを犯す前にオレが止める、と正樹に語るのだった。
しばらく歩いていると、壁に「Nv」のロゴが。奈々美が以前見たと言っていたニューロヴァイス社のロゴだ。すると、そこへ香坂が現れた。津村は彼女に、奈々美をどうするつもりなのかと問い、刑務所から消えた9人の犯罪者の中で、8人が無期懲役で奈々美だけが女性で懲役10年…他にも無期懲役の犯罪者が居るのに、なぜ彼女が選ばれたのか、それは彼女の夫を殺したのは室谷隆俊(吉村界人)で、プロジェクトの被験者が一般人を殺したことを隠ぺいする為だったからではないのか、と推測を語った。
「あなたとニューロヴァイスが組んでやったことですよね。それだけじゃない。プロジェクトに気付いたオレと辻元を殺そうとした」と話を続ける津村に、一切ダンマリを貫く香坂…。「どれだけの人間が人生狂わされたと思ってるんですか!」と声を荒げた津村に、彼女は「このプロジェクトには未来があると思った…」と口を開いた。「記憶を書き換えて永遠に別の人間として生きられるとしたら、どれほどいいか…。そう思わない?」と語る彼女を、理解できないといった表情で見つめる津村。

■「おかえり、二宮」
津村は、祐介を死んだことにしてまで記憶を改ざんし、“伊川正樹”にした理由を香坂に尋ねた。そして「二宮は、何をしたんですか?」と尋ねた津村に、香坂は「全部よ」と答えた。
その時、それまで黙って2人の会話を聞いていた正樹が津村の首に注射器を刺し、津村は気を失ってしまった。香坂の後ろから白衣の多田が現れ、「おかえり、二宮」と手を広げた…。
津村と辻元の車に突っ込んだ車を運転していたのは祐介だった。突っ込んだ車から祐介が這いでてきたのを見た香坂は、彼に「いつから記憶が戻ってたの?」と尋ねた。すると彼はそれには答えず、「由梨(森川葵)や賢人(日影琉叶)には手を出さないでください。あなたに協力します」と告げたのだった。
奈々美を香坂に接触させたのも、すべて祐介の罠だったのだ。GPSも香坂が祐介に渡した物だった。そして、正樹のふりを続けて津村をここまでおびきよせたのだった。祐介は、津村の記憶を書き換えることにし、奈々美の記憶は1から全て書き換えることにした。

■「由梨、ただいま」
祐介に戻った彼は、由梨のもとへ向かい、「伊川さん…?」と言った彼女に「由梨、ただいま」と言って彼女を抱きしめた。「もう大丈夫。警察が動いてくれた」と告げ、津村を案ずる由梨に「彼は捕まった。やっぱり人を殺してたんだ。もうオレたちの前には現れない。これで全部、元通りだ」と言った。二宮家は元に戻り、幸せな3人家族の生活が再び始まった。
一方、目が覚めた津村は監禁された部屋で「二宮―っ!」と叫びながらドアを叩き、その声を近くの部屋でぼんやりとした室谷が聞いていた。現在の室谷は津村をまた忘れてしまっているのだろうか、そして津村と奈々美はどうなってしまうのか。辻元にも危機が及ぶはず。
また、友人だった津村に、そして“伊川正樹”としてだが一度は“真弓”として愛した女性に、記憶の改ざんなどという仕打ちをするほど祐介は冷徹な人物なのだろうか…。香坂もできることならこのプロジェクトを降りたいと思っているフシがある。まだどんでん返しがあるのでは?と希望的観測を持ちつつ、今後の展開を見守りたい。
◆文=鳥居美保
※三浦りょう太の「りょう」は、正しくは「けものへんに寮のうかんむり無し」


