
玉森裕太主演の日10ドラマ「マイ・フィクション」(毎週日曜夜10:15-11:09、テレビ朝日系)の第6話が8月9日に放送され、「ペルソナ・シフト・プログラム」の発端となった事件、また、津村(野村周平)と彼が殺したとされる室谷(吉村界人)との関係も明らかになった。(以下、内容のネタバレを含みます)
■ “記憶”に隠された真実をめぐる、予測不能なサスペンス・ラブストーリー
本作は、平凡に暮らしていた男の“記憶”に隠された真実をめぐる、予測不能なオリジナルサスペンス・ラブストーリー。主人公・伊川正樹(玉森裕太)は、事故に遭い目覚めると、世界が一変。他人が“伊川正樹”として妻と暮しており、妻も同僚も町の人々も正樹のことを覚えていなかった…。その後、自分を取り巻く状況は二転三転。おかしいのは、自分か周りかこの町か。正樹は不可解な状況に追い込まれながらも、真実を追い求めていく。
■プログラムへの協力を要請された香坂
今から8年前、香坂(国仲涼子)は、刑事部長の上本(山中崇史)に呼び出され、ニューロヴァイスコーポレーションの代表の相馬から「ペルソナ・シフト・プログラム」の構想を明かされた。それは、遺体の脳から電子記号化した記憶をベースにして他者に植え付ける、という技術を無期懲役の受刑者に応用し、別人にして社会復帰させるというものだった。
香坂は、まもなく試験段階に入るこのプログラムへの協力を頼まれたが、「そんなこと、許されるはずがない。明らかな人権侵害だ」と拒否。しかし、上本は「受刑者を死ぬまで国民の血税で食わせてやる方が良いと言うのか。反省の兆しすら無く、更生の余地の無いヤツらは、社会のゴミだ」と言い、“ゴミの再利用”をするこのプログラムを「素晴らしいじゃないか」と絶賛するのだった。
だが、それでも香坂は納得できず、「何も聞かなかったことにします」とその場を去ろうとした。そんな彼女に上本は、「知った以上は協力してくれよ。キミをここまで引き上げてやった恩義を返すと思って」と言ったが、それには答えず、彼女は部屋を出て行った。

■室谷隆俊と津村の関係
それからしばらくして、無差別の通り魔殺人事件が起きた。犯人は、室谷隆俊。通報を受け、現場に向かった津村は室谷を取り押さえたが、室谷は反省するどころか津村を挑発。激怒した津村は室谷を殴り、逆ギレした室谷は「オマエの顔、覚えたからな。(刑務所を)出たら、覚悟しろよ」と捨てゼリフを吐いた。
無期懲役になった室谷は、「ペルソナ・シフト・プログラム」の被験者第1号となり、“橘直哉”として社会復帰。真面目にビルの清掃員として働いていた。ニューロヴァイスの職員が彼の同僚として傍らで監視し、月1の定期健診で様子を見守った。
プログラムは順調に機能していたが、ある日の清掃中にビルが入っている企業の社員から横暴な扱いを受けたことがきっかけで、“室谷”の記憶が復活。室谷に戻った彼は、その社員の後を付け、自宅に戻ったところでその社員を殺害。その社員は、石野奈々美(宮澤エマ)の夫だった…。
室谷は、奈々美の夫を殺した後、津村のもとへ復讐に向かい、もみ合う中で、津村は室谷を刺してしまった。
これまで、視聴者の考察では、「室谷は、由梨(森川葵)のヒモ彼説」「津村の身代わり出頭説」なども出ていたが、津村が室谷を刺したことが今回明らかになった。

■室谷で繋がる津村と奈々美
室谷は一命をとりとめたが、このプログラムの存在が明るみに出ては困る上層部は、「室谷は脱獄し、津村に復讐しようとしたが返り討ちにあって死亡」ということにしたのだった。香坂は、「それでは津村が殺人犯になってしまう」と抗議したが、聞き入れてはもらえなかった…。
香坂は、津村がえん罪だと知りながら7年間も彼への面会を続けていたのだ。彼女の中で良心の呵責や葛藤があったにせよ、津村にとってあまりにも残酷な仕打ちだ。そして津村も「人を殺してしまった」と自責の念を背負って生きるハメになってしまったのだ。奈々美の夫殺しのえん罪も、プログラムの隠ぺいの為だった。「ペルソナ・シフト・プログラム」は、あまりにも多くの人々を巻き込み、犠牲を生んでいる。
また、あれほど頑なにプログラムへの協力を拒んでいた香坂が、手を貸すことになった経緯が今回明かされていない。視聴者の中では、香坂が何らかの理由でしばらく娘に会えていないことから「香坂の娘が、室谷の無差別殺人の被害者だったからでは?」との考察が多く、これについては次回明かされることになりそうだ。
また、2年前に誰かからの電話を受けた香坂が「それは、元に戻らないの?」と問い、電話を切った後に怒りと悲しみを込めて発した「どうして人間だけが後悔することを覚えたのだろう」との言葉の意味も気になるところだ。
◆文=鳥居美保


