
SNSを中心に人気を集めるコンテンツ「教育番組」。メインキャラクター・タマの1st写真集『教育番組 タマ 1st写真集 げんじつとうひ』(KADOKAWA刊)の発売記念イベントが8月16日に都内某所で開催され、タマと撮影を担当した戦場カメラマン・渡部陽一氏が登壇し、撮影の裏側や作品への思いを語った。
■SNSで大反響のコンテンツ「教育番組」とは?
「教育番組」は、クリエイター・ももにくす氏による“存在しない教育番組”をコンセプトにしたオリジナルコンテンツ。ゆるくてかわいい見た目とは裏腹に、日々の悩みや不安、生きづらさをブラックユーモアを交えて描く独特の世界観が特徴で、SNSを中心に多くの共感と反響を集めている。
内気でネガティブだけどプライドの高いアザラシの「タマ」、タマの家で暮らす元気なタコの「パウル」、タマのパソコンに住む物知りな「はかせ」の3人を中心にシュールなストーリーが展開されている。
■戦場カメラマンが「平和な場所」で挑んだ、タマへの“従軍取材”
これまで世界中の戦場を渡り歩いてきた渡部が、今回なぜタマを被写体に選んだのか。その理由を問われると、「平和が一番。タマさんのシルエットに理屈抜きで引き込まれた」と告白。
撮影場所となったジャングル(森)では、「世界中の軍隊に付いていく従軍カメラマンと同じように、タマさんの後ろに静かに付いていくスタイル」で挑んだという。タマの自由な動きを妨げないよう、あえて演出は一切なし。
「4時間で3000枚近いシャッターを切った。動画に近いレベルで撮り続けた」と、プロフェッショナルな熱量を明かした。
■タマの“瞳”に映る真実。「この中には僕も映っています」
お気に入りの1枚として、ジャングルでカモフラージュしたタマの写真を挙げた渡部。さらに、写真集ならではの細かな注目ポイントとして「タマの目」を提示した。
「タマさんの目の中には、撮影しているカメラマンやスタッフ、守ってくれる方々の姿が映り込んでいる。そこにも一つのストーリーがある」と語り、「もちろん僕も映っています」と茶目っ気たっぷりにアピール。
内気でネガティブなタマの性格も丸ごと包み込むような、優しい視点で撮影が行われたことをうかがわせた。
■他カメラマンの作品に“嫉妬”「赤いネオンの音を感じた」
本作には渡部のほか、かが屋・加賀翔やセントチヒロ・チッチら計8人の表現者が参加している。他の作品を見た感想を問われると、「嫉妬したというか、引き込まれた作品があった」と吐露。
特に商店街のバーのような赤いネオンの中で佇むタマの写真に衝撃を受けたそうで、「車の音や人々の話し声、音楽まで聞こえてくるような魅力がある。僕が撮った“カモフラージュ”とは違う、光と音の演出に引き込まれた」と、カメラマンとしての敬意を表した。
■自己採点は「120点」。現実逃避は“自由”そのもの
イベント終盤、タマはイベントの長さに少し退屈(?)してきた様子を見せ、後ろを向いたり、貧乏ゆすりをしつつも、写真集の出来には満足げな様子。
「今回の写真集は何点ですか?」という問い、タマは「100てんっていわないとおこるだろ」とコメント。続いて渡部はそれを上回る「120点!」と断言。
満点を超えた理由について「タマさんと直接向き合い、時間を共有できた出会いのうれしさが加算された」と語った。最後に、タイトルである『げんじつとうひ(現実逃避)』について、「現実逃避とは自由であること。誰もが自由に過ごし、思いに繋がることができる。そんな“自由そのもの”がテーマです」と、ファンに向けて力強いメッセージを送り、会見を締めくくった。

