
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。 本記事では、小説がコミカライズされた3作品を紹介する。
■殴られても「俺の勝ち」。究極の現実逃避が招く、哀しくも滑稽な末路
まず紹介する作品は、「阿Q正伝」だ。中国の作家・魯迅が原作の小説で、シイザクヤがコミカライズを担当した。
〈あらすじ〉
清朝末期の農村・未荘に住む阿Qは、家も定職もなく、村人たちから馬鹿にされている日雇い労働者だ。しかし彼には、どんなに殴られ侮辱されても、心の中で「自分の方が優位だ」と思い込む「精神勝利法」という特権的な防衛術があった。
現実の惨めさから目を背け、都合よく自己満足に浸る阿Qだったが、辛亥革命の波が村に押し寄せるとその運命は一変する。革命党員を気取るも誰にも相手にされず、やがて身に覚えのない強盗の罪を着せられ、あっけなく死刑を宣告されてしまう。魯迅の代表作をコミカライズし、人間の愚かさと滑稽さを鋭く描いた名作である。
■「私達に子供はできないわ。これは…祟りなのよ」
続いて紹介するのは、夏目漱石が原作の小説「門」のコミカライズだ。鈴木夏菜さんが漫画を担当し、犯した罪にどう向き合うかが繊細に描かれる。
〈あらすじ〉
朝日の当たらない崖下の家で、ひっそりと暮らす宗助と妻のお米。ある日、両親亡き後に弟を任せていた叔父が亡くなり、弟から学費の援助を求められる。しかし父の遺産や学費は叔父の使い込みにより消滅しており、宗助は弟を家に引き取ることに。そんな折、お米が心労で倒れてしまう。夫婦には子どもがなく、過去に授かった命も幾度となく失われていた。
次々と降りかかる不幸は、過去に二人が犯した「罪」の祟りなのか。文豪・夏目漱石の長編小説を漫画化し、人が過去の過ちといかに向き合うべきかを深く問いかける作品である。

■旧家の呪縛か、狂気の犯行か。血塗られた婚礼の夜に隠された、哀しき真実
3つ目に紹介するのは、原作・横溝正史の「本陣殺人事件」だ。ジャパニーズミステリーの金字塔としても名高い本作を、宮川舟さんがコミカライズ。
〈あらすじ〉
昭和12年の冬、旧本陣の末裔である一柳家で凄惨な事件が幕を開ける。長男・賢蔵と新婦・克子の結婚式の夜、二人が離れで何者かに惨殺されたのだ。現場は完全な密室状態で、雪の中には血塗られた日本刀が突き刺さり、周囲には不気味な三本指の男の足跡が残されていた。
恐ろしい琴の音色とともに起きたこの不可能犯罪に、新進気鋭の探偵・金田一耕助が挑む。横溝正史の不朽の名作であり、金田一耕助シリーズの記念すべき第一作目となる傑作ミステリーをコミカライズ。血塗られた密室殺人の真相に迫る本格推理の物語である。


