尋常性ざ瘡とはニキビのことです。ニキビは小・中学生の頃からできる方や大人になってからできる方、男女問わずニキビができる方は非常に多いです。
ニキビが酷くなるとニキビ跡がなかなか消えなかったりクレーターができたりするので、酷くなる前に治療やケアをすることが大切になってきます。
今回は尋常性ざ瘡(ニキビ)のお悩みを少しでも解決できるように、治療法などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「尋常性ざ瘡(ニキビ)」の原因は?治療やケア方法について医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
尋常性ざ瘡(ニキビ)の症状や治療方法

尋常性ざ瘡(ニキビ)症状は?
ニキビの症状にはいろいろあります。ニキビの初期症状は毛穴に皮脂や角質が詰まって面皰(白ニキビ・黒ニキビ)や微小面皰ができることです。その後詰まった皮脂にアクネ菌が増殖し毛穴に炎症(赤ニキビ)がおきます。炎症が酷くなると毛穴に膿がたまり(黄ニキビ)、ニキビが潰れるとその膿がでてきます。
さらに炎症が酷くなると皮膚の下に膿がたまった袋(嚢腫)ができたり、触ると硬いしこりのようなもの(硬結)ができたりする場合も少なくありません。ニキビの重症度はニキビの数によって4段階に分けられます。
軽傷:片顔に炎症性ニキビが5個以下
中等症:片顔に炎症性ニキビが6個以上20個以下
重症:片顔に炎症性ニキビが21個以上50個以下
最重症:片顔に炎症性ニキビが51個以上
ニキビは酷くなればなるほど後にニキビ跡になってシミやクレーターに繋がることが多いです。
尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療方法は?
ニキビの治療には飲み薬や塗り薬が処方されます。その他にもケミカルピーリング・ステロイド局所注射・レーザー治療などを行っている病院もあります。ニキビの原因や症状によって処方される薬も違い、保険適用外の治療もありますので医師と相談して自分に合った治療法をみつけると良いでしょう。
どのような薬が処方されますか?
ニキビに効果的な薬は数種類あります。塗り薬にはアダパレン(抗炎症作用)や過酸化ベンゾイル(抗菌作用)が効果的です。飲み薬には内服抗菌薬が処方されることが多く、ビタミン剤を処方される方も多いです。塗り薬と飲み薬を併用するとより効果的になります。
編集部まとめ

今回は尋常性ざ瘡(ニキビ)について詳しく説明しました。ニキビには10代の時からできる思春期ニキビと20代の時からできる大人ニキビの2種類があります。この二つはニキビができる原因が違ってきます。
しかしどちらも洗顔を正しくしたり、睡眠をしっかりとったり、バランスの良い食事をすることでニキビのケアをしていくことが大事です。
その他にもストレスをためないことやリラックスする時間を作ることもニキビを作らないためには必要となります。
またニキビ跡が残るとシミやクレーターの原因になってしまい将来の肌悩みに繋がる可能性もあります。ニキビができても触らず、洗顔などでしっかり汚れを落として保湿をすることがおすすめです。
ニキビに悩んだら皮膚科などを受診し、医師と相談しながら自分に合う治療法をみつけることがニキビを改善させる近道です。
また普段から正しいケアをすることや生活習慣に気をつけることでニキビができても長引かず治りやすい体質にすることを心がけると良いでしょう。
参考文献
尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017(日本皮膚科学会)

