冷凍野菜検索の急増
クックパッドの食の検索データサービス「たべみる」で2025年(1-9月)の冷凍野菜レシピ検索を分析したところ、主要6素材(ブロッコリー、ほうれん草、かぼちゃ、オクラ、インゲン、えだまめ)の平均で前年比36.7%増と大幅な増加が確認されました(※1)。
長期的に見ても冷凍野菜の利用は拡大しており、直近10年(2015年比)では冷凍ブロッコリーが約9倍、冷凍ほうれん草が約4倍と、大幅な伸びを記録しています。
財務省貿易統計によれば、2024年度(2024年4月〜2025年3月)の冷凍野菜輸入量は121万6,825トンと、過去最多を更新しました。輸入量は増加傾向が続いており、2014年度比では33%増となっています。また2024年(1-12月)の主要品目では、ブロッコリー(3万1,350トン)・ほうれんそう等(2万208トン)・えだまめ(1万8,062トン)が上位を占めており、多様な冷凍野菜が輸入されています(※2)。
国内産地でも冷凍野菜の取り組みが広がっています。2025年7月に一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が開催した「第2回全国冷凍野菜アワード」では、冷凍の「いんかのめざめ」や「シャインマスカット」が最高金賞を受賞(※4)。国産冷凍野菜の魅力を広める取り組みが広がり、生産者の挑戦が注目されています。
惣菜・揚げ物にも広がる活用冷凍野菜は副菜や汁物だけでなく、惣菜や揚げ物の分野でも活用が広がっています。冷凍インゲンの天ぷら、冷凍えだまめのかき揚げから、冷凍ブロッコリーやほうれん草を活用した作り置きまで、「下処理不要でそのまま調理できる」利便性が支持されており、毎日の食卓はもちろんお弁当用途でも定番化しています。
冷凍野菜も活用して地球にもやさしい食卓へ
冷凍野菜は「妥協の選択」から「積極的な選択」へと進化しました。冷凍技術が向上したことで、解凍した時に食感やドリップなども少なくなっています。2025年の夏は酷暑であり、この先も天候に関しては安心できない可能性もあります。こうしたなか、食品ロス削減、物価高対策、栄養保持、調理の自由度など冷凍素材の存在価値は高まることと予想されます。無理せず、毎日の料理をたのしみにするために、クックパッドはこれからも生活者の皆様の知恵を届けてまいります。

