
リリー・フランキー、斎藤工、伊藤沙莉らが出演するドラマ「ペンション・恋は桃色 season4」が、FODにて全話一挙配信中。小さなペンションを舞台に、どこかおかしくて、どこか切ない日常を描く人気シリーズの最新作だ。
今シーズンでは、リフォームのため休業することになったペンション「恋は桃色」を飛び出し、シロウ(リリー)と娘・ハル(伊藤)は、オーナーの息子・ヤマト(柏木悠)が仕切る海辺のペンション「UNITY UNITY」で働くことに。一方、ヨシオ(斎藤工)は帰省先で元カノ・カコ(長谷川京子)と再会。それぞれの家族や恋の物語が動き始める。
シリーズの空気感に惹かれたという柏木に、初参加となった撮影現場の印象や作品の魅力、ヤマトというキャラクターについて話を聞いた。
■「仲間に入れてほしいと思える空気感がある作品」

――「ペンション・恋は桃色」シリーズには、どんな印象を持っていましたか。
柏木:ユーモアがあって、どこかおちゃらけているように見える作品ですけど、見ているとその輪の中に入りたくなる空気感があるなと思いました。仲間に入れてほしいと思えるくらい、みんなと一緒に何かをやる楽しさみたいなものが伝わってきたんですよね。
僕自身、超特急というグループでいろんなことをメンバーと一緒にやっていますけど、そういう当たり前の日常も特別な時間なんだなと。そういったメッセージ性のある作品だなと感じました。
――その世界観に実際に参加してみて、いかがでしたか。
柏木:最初は、めちゃくちゃ緊張しました。馴染めるか心配だったんですけど、皆さん優しく接してくださって。和気あいあいな雰囲気を楽しんでしまいました。
短期間の撮影でしたが、現場にものすごくたくさんの差し入れがあったのも印象的でした。こんなにあって、余っちゃうんじゃないかなと思うくらい(笑)。それくらい皆さんワンチームで仲良くされているんだなと思いました。
――リリーさんが差し入れしたバーベキューが、撮影にも使われたそうですね。
柏木:そうなんです。残念ながら僕はそのシーンに出番がなかったんですけど、翌日現場に行ったらバーベキューの残り香がすごくて(笑)。スタッフさんに「すみません、昨日やっちゃいました」と言われて、うらやましくて仕方なかったです。
season5があるなら、絶対に参加したいですね。今回演じたヤマトを、どうにかして物語にねじ込んでいただきたいです(笑)。
■「ヤマトの葛藤を自然に表現したかった」

――ヤマトはシロウやハルに厳しく接する場面が多いですよね。演じるうえで意識したことはありましたか。
柏木:監督さんとお話するなかで、めちゃくちゃ明確に作り込まなくてもいいのかなと思ったところがありました。皆さんとお芝居するなかで、自然に生まれてきたものを大事にしながら、やれることをやろうと。そのうえで、ヤマトの心にある葛藤を分かりやすく表現したいとも考えていました。
ヤマトは、タイパに厳しいお父さんに怒られることも多いけど、そんなお父さんのことが大好きだし、本当はもっと楽しくやりたいと思っているんです。自分が何とかしなきゃいけないという熱い一面もある人だったので、そこを意識しながら演じました。
――最初は少し嫌な子なのかな、という印象も受けました。
柏木:そうなんですよね。僕も台本を読んでいて、何でヤマトはこういう言い方ばかりするんだろうと思ったんですけど、ちゃんと理由があって。その不器用な感じをうまく出せたらいいなと。撮影が進むなかで、お父さん役の高木完さんとのやり取りのなかで、ふと笑みがこぼれたりすることがあったんです。気を張っているなかでも、やっぱりヤマトってお父さんへの愛が強いんだなと。高木さんとの掛け合いで、その関係性がうまく作れたのかなとも感じます。
――リリーさん、斎藤さん、伊藤さんとの共演はいかがでしたか。
柏木:素敵な皆さんと一緒にお芝居ができるというのが、まず本当にうれしかったです。今回、ご一緒させていただいて改めて思ったのは、皆さんがいかにスペシャリストかということ。意識せずとも、その場に生きているような感覚を味わわせてくれる。本当にびっくりしました。一緒にお芝居していると、僕まで自然体になれるというか、周りを巻き込んでいく力がすごいんですよね。
僕は、もともと相手から感じたものを大事にして演じたいという想いが強いんですけど、それって相手がすごければすごいほど、自分もつられて思いもよらなかったものが出てくるんだなと。これからお芝居をしていくなかで、すごく大事だなと思えることがたくさんあって、とても勉強になる時間でした。
――今回はアドリブも多かったそうですね。
柏木:実は、僕がアドリブを展開するより、アドリブを処理するときの方が多かったんです。リリーさんがずっとパンを食べていて「食べ過ぎないでくださいよ」と僕が注意するシーンもアドリブでした。皆さん、隙あらばいろんなアドリブを入れてくるので、それをどれだけ拾えるのか、みたいな(笑)。一種の修行のような感じでしたけど、すごく楽しかったです。今後の自信にもつながりました。
■もし「UNITY UNITY」で超特急のメンバーが働くなら?

――ヤマトは劇中で、シロウとハルにいろいろな仕事をお願いしていますよね。もし超特急のメンバーが「UNITY UNITY」で働くなら、誰にどんな仕事を任せたいですか。
柏木:みんなちゃんと働いてくれるか、そこが心配ですけど(笑)。まず、カイくんは経理かな。一番ちゃんとしているので、お金の管理とかしっかりしておきたいところはカイくんに任せて、リョウガくんは接客担当ですね。自分では陰キャとか言っていますけど、コミュ力がすごく高いんですよ。なので、本領を発揮していただいきたいです。
タクヤくんは、広告塔かな。イケメンなので、宣伝を担当してもらいたいなと。でも、ペッパーくんみたいな感じで、ドア開けたら必ずタクヤくんがいるのも面白いかも。決められた言葉しか言わない受付担当にします(笑)。
ユーキくんは、人懐っこいからなぁ。ペンションって場所によっては、ペットがいるじゃないですか。看板猫みたいな感じで。その感覚でユーキくんはペットにします。ラウンジとかでお客さんが集まっているときに、一緒に遊ぼうと寄ってくる癒しペットですね。
あと、タカシくんとシューヤくんは料理担当かな。タカシくんはもちろんなんですけど、シューヤくんも実は料理がめちゃくちゃできるんで、2人をシェフとして雇ってキッチンは任せたいですね。マーくん(マサヒロ)は、きれい好きだからお掃除にしよう。客室を、きれいに整えてくれそうです。
問題は、アロハくんですよね。アロハくんは大雑把だからなぁ。ちょっとそこが怖いですけど、マーくんに指導してもらって一緒にお掃除してもらう感じにしようかなと。超特急が「UNITY UNITY」で働くとしたら、こんな感じの配置で挑んでいきたいです!
――ご自身は何を担当しますか。
柏木:いや、僕は「UNITY UNITY」だとオーナーの息子なんで、みんなに指示を出ししつつ、コーヒーを飲んでゆっくり休もうかなと思います(笑)。
――では、最後に本作の見どころをお願いします。
柏木:今回はいつもと違うペンションが舞台とあって、これまでとはまた違った形で物語が展開します。僕もアドリブを頑張りましたが、実際どこがアドリブで、どこが台本のセリフなのか、分からないんじゃないかなと。それくらい自然体のやり取りが見どころです。アドリブ部分を探すような楽しみ方も面白いと思います。
ヤマトとしては、お父さんとの関係性に注目してほしいです。なかなか癖ありなお父さんだし、同じくらい癖ありな息子でもあって、はたから見たら本当に変な親子なんですけど、いたって彼らは真面目なのが面白いところ。くすっと笑えて、じんわり沁みる作品になっていると思うので、気楽に観てほしいです。たくさん反響をもらえたらうれしいです。
(取材・文=吉田光枝)

