がん検診で「要精密検査」と言われたら、ほとんどの人が不安でたまらなくなると思います。また、がん以外でも要精密検査となることはあるのでしょうか? 精密検査では一体、どんなことをするのかも気になるところです。今回は、がん検診やその後の精密検査などついて、「和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック」の川原先生に解説していただきました。

監修医師:
川原 洋輔(和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック)
東邦大学医学部卒業。その後、東京慈恵会医科大学内視鏡学講座に入局、東京慈恵会医科大学葛飾医療センター内視鏡部診療医長などを務める。2023年、埼玉県和光市に「和光市駅前かわはら内視鏡・消化器内科クリニック」を開院。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員・関東地方会評議員、日本消化器病学会専門医、日本内科学会認定医。
編集部
大腸がん検診の精密検査では、どんな検査をするのですか?
川原先生
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)をおこない、肛門から内視鏡を挿入して、大腸の内部を観察します。事前の処置が必要となりますが、検査自体は6~20分程度で終わります。ポリープやがんが疑われる病変が見つかれば、その場で切除することもできます。
編集部
カメラなのに切除もできるのですか?
川原先生
可能です。病変を切除した後、切除したものを病理組織検査に回して、そこで良性か悪性かなどを判断することができます。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
川原先生
食生活の欧米化に伴い、欧米人に多い疾患が日本人でも発症しています。大腸がんもその1つで、30年前と比べて死亡者数が大幅に増加しています。そのため、積極的に大腸がん検診を利用して、予防や早期発見に努めましょう。また、せっかく検診を受けても、便潜血検査で陽性が出た後の大腸カメラを受けていない人が約30%もいるという調査結果もあります。病気の早期発見のためにも、便潜血検査で陽性が出たら、なるべくはやく医療機関を受診するようにしてください。
※この記事はMedical DOCにて<大腸がん検診で「要精密検査」と言われた…これって大腸がん? 対処法を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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