二郎さんとツキミさん夫婦は、互いに毒親のもとで育った経験から、「DINKs=子どもを持たない選択をした夫婦」として生きていくことを決め、「子どもは絶対につくらない」と誓っていました。
しかし、二郎さんは親族からの孫催促や同僚の出産報告にプレッシャーを感じ、ツキミさんに暴言を吐き、無理やり子どもをつくろうと迫ります。その結果、ふたりは離婚することに。
その後、二郎さんは親戚に勧められるがまま再婚。新しい妻との間に子どもをもうけますが、やはり子どもをかわいいと思えず、疲弊する妻に育児を丸投げしてしまいます。数年後には再び離婚。そのことで二郎さんの「ヤバさ」が周囲にも知られるようになり、会社や近所では腫れもの扱いされているようです。
一方、ツキミさんは、つらい時期を支えてくれた元職場の主任の息子・秋夜さんと交際するように。過去のトラウマから「子ども恐怖症」を抱える秋夜さんと婚前契約を交わし、子どもをつくらない・求めないことを約束します。
そしてツキミさんは、子どもを見たときに強い拒絶反応が出ないよう、精神科に通院中。自分のために、そしてこれからの人生のために、自分自身と向き合っています。そんなツキミさんに、秋夜さんは「生きていてくれてありがとう」と言葉をかけます。その言葉を受け、ツキミさんはようやく自分の存在価値を認められるようになり……。
子どもを持たない人生。夫婦の本音とは



















精神科への通院を続け、子どもに対する拒絶反応を改善することができたツキミさんと秋夜さん。2人の結婚を知った秋夜さんの母親であり、ツキミさんの元職場の主任も、2人の人生を応援します。
こうしてツキミさんと秋夜さんは、一緒に生きていくこと、そして自分の気持ちを大切にしながら、自分らしい生き方を貫いていくことを誓い合うのでした。
たくさんのつらい経験を乗り越え、ようやく自分らしく穏やかな生活を手に入れたツキミさん。これからも、二郎さんや友人たちのように、心ない言葉でその選択を否定する人に出会うことがあるかもしれません。それでも今のツキミさんなら、秋夜さんと支え合いながら乗り越えていけるのではないでしょうか。
子どもを産まない選択をする人も増え、生き方の多様性が広がりつつある一方で、偏見や批判が残っているのも現実です。子どもを産む・産まないにかかわらず、それぞれの選択が尊重され、誰もが自分らしい人生を胸を張って歩める社会にしていきたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター 尾持トモ
