主人公の優子さんは、母の「可哀想」という口癖に長年苦手意識を抱いていました。母は、優子さんに対しては哀れむように“可哀想”と言い、弟・ノボルさんには「大事な長男を守りたい」という過保護な意味で“可哀想”を使い続けてきました。そんな母に危機感を覚えたノボルさんは、早くから母と距離を置き、自立していきます。やがてノボルさんは、綾乃さんとの結婚を決意。しかし「大事な息子に近づく女は許さない!」と怒る母は、結婚あいさつや両家顔合わせで綾乃さんやその家族に失礼な言葉を連発して……。
両家顔合わせで、綾乃さんの父がすでに他界していると知った母。母は「可哀想に」と涙を流し、進学や結婚式の形まで金銭的な事情と結びつけてしまいます。
しかし実際には、綾乃さんの実家は代々お菓子会社を経営しており、お金に困ったことはないとのこと。さらに母が勢いで「支援します」と言ったことから、綾乃さんのお母さんはリゾートウエディングの移動に飛行機のファーストクラスを提案します。
飛行機代だけで100万円ほどかかると聞き、母は内心大慌て。なんとか話をかわそうとしますが、思わぬところから助け舟が入り……。
想像していなかった展開に慌てる母。そして



















飛行機代に100万円なんてあり得ないと思った母は、「本人たちの意思を尊重しないと」と言って話をかわそうとします。すると父が、「ファーストクラスは自分たちには無理」と笑いながら断言。綾乃さんのお母さんと父のやり取りに母は真っ赤になりますが、その後しばらくは穏やかに食事が進みました。
そんな中、綾乃さんは亡くなった父について話し始めます。寂しさはあるものの、父にたくさん愛されてきた思い出があるからこそ、笑って過ごして天国の父を安心させたいと語りました。その言葉にノボルさんと優子さんは涙。母は、そんな綾乃さんの姿を前に「お父様もお喜びでしょうね……」と返すしかありません。優子さんとノボルさんは、母が綾乃さんを褒めたことに驚くのでした。
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誰かの境遇を見て「きっとかわいそう」「きっと苦労している」と決めつけてしまうと、相手の本当の気持ちとかけ離れてしまうことがあります。同じ出来事でも、どう受け止め、どんな思いを大切にしているかは人それぞれ。自分の価値観だけで相手の幸せや不幸を決めるのではなく、まずは本人の言葉に耳を傾けたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター 山野しらす

