
デンマークの首都コペンハーゲンで8月21日から30日まで、街全体を舞台にした食の祭典「Copenhagen Cooking」が開かれる。公式サイトによると、今年は10日間で100を超える食体験を用意。レストランだけでなく、文化施設や市場、広場、コミュニティセンターまでが会場になり、長テーブルの夕食会、試食、ワークショップ、トークなどが市内各地に広がる。2026年の主役食材はリンゴ。さらにアドリア海沿岸のイストリア地方をゲスト地域に迎え、北欧の食文化に別の地域の味を重ねる。
■ リンゴを「名物」で終わらせない
今年の面白さは、身近なリンゴを高級料理から地域の共同夕食まで、さまざまな価格帯と形で見せることだ。8月24、25日にNordens Pladsのコミュニティセンターで開かれる夕食会は65デンマーク・クローネ。パール大麦を使った料理にシャキシャキのリンゴを合わせ、デザートにはリンゴのトライフルを出す。食材そのものより、「同じテーブルを囲む時間」を企画にしている。
■ 無料で入れる広場から予約制ディナーまで
8月28~30日に食肉加工地区Kødbyenに設けられるFestivalpladsenは入場無料。市場やシェフのステージ、試食などを気軽にのぞける一方、一部の体験は有料だ。公式プログラムには50~100クローネ程度の地域企画から、300~500クローネ前後のディナーまで並び、予算に応じて参加方法を選べる。旅行者にとっても「食フェスに行く」というより、街歩きの途中に一つだけ参加しやすい。
■ 食べることが街を巡る理由になる
VisitCopenhagenも、英語対応や言葉を必要としない企画が多いと案内している。食を一か所に集めず、フレデリクスベアやヴェスターブロなど複数の地区へ分散させることで、観光客が普段なら通り過ぎる地域にも足を運ぶ。コペンハーゲン・クッキングは、料理を見せるイベントというより、「この一皿を食べに次の街角へ行く」という動線そのものをつくる祭典になっている。

