
「先生、アニメ化ですよ!!」と喜び勇んで原稿執筆中の漫画家のもとへ飛び込んできた担当編集者。しかし、漫画家は担当編集者の話に一切耳を貸さず、間髪入れずに「断ーーーる!!」と叫ぶのだったーー。
一筋縄ではいかない売れっ子漫画家と編集者のやり取りを描いたコミック『おばけのマンガ家』。作者は「good!アフタヌーン」(講談社)での作品掲載や「アフタヌーン四季賞」で数々の賞を受賞している注目作・高野准(@takano_66)さんだ。今回は、アニメ化のオファーをめぐる賑やかなエピソードとともに、キャラクター描写のこだわりについて高野さんに話を伺った。
■爆速執筆の正体は“本物のおばけ”!? アニメ化オファーを拒否する意外なこだわり



作中に登場する漫画家のペンネームは「大葉圭(おおばけい)」。週刊少年漫画雑誌で連載を抱え、過酷な毎週の締め切りを人間業とは思えないスピードでこなすことから、読者からは「神」と崇められている。しかし、その正体は「神」などではなく、文字通り「本物のおばけ」だったのだ。
そんなおばけ先生のもとに舞い込んできた待望のアニメ化企画。しかし、自分の作品に対して並々ならぬこだわりを持つおばけ先生は、「自分の作品を他人に任せたくない」と難色を示す。「すべて自分が監修できるのであれば考えてもいい」と条件を提示するのだが、それを聞いたアニメプロデューサーは「週刊連載作家にそんな全面監修なんてできるのか!?」と不安視する展開に。
果たして双方の条件は折り合い、無事にアニメ化は実現するのだろうかーー。
■口がないキャラクターの感情表現。著者が語る「まつげがぴょこっと出る」カワイイこだわり
おばけ先生について「寝なくてもよくて描くのも早い“スーパーマンガ家”を描いています」と語る作者の高野准さん。作品を読むうえで「ここに注目してほしい」というポイントについて、インタビューで明かしてくれた。
「おばけ先生には口がないので、目やポーズで感情や性格が伝わるように心がけて描いています。怒っているときは目が吊り上がっていたり、悩んでいるときは伏せ目だったり上を見ていたり。おばけ先生は“元人間”という設定なので、人間らしさを感じてもらいたいですね」
さらに、高野さんおすすめのイチオシ表情について伺うと、「伏せ目のときにだけ、まつげがぴょこっと出るところが個人的にカワイイと思っているこだわりポイントです!」と、愛らしいキャラクター造形の裏側を教えてくれた。
プロデューサーの懸念を跳ね返し、アニメ化企画は前進するのか。それとも白紙に戻ってしまうのか。おばけ先生のコミカルで情熱あふれる創作現場を描いた『おばけのマンガ家』から目が離せない。
取材協力:高野准(@takano_66)
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