歩くとむくむのは歩き方のせい──足が軽くなる3ステップの新習慣

歩くとむくむのは歩き方のせい──足が軽くなる3ステップの新習慣

■着圧ソックスは"朝いちばん"が鉄則

足を外から支えるなら、着圧ソックスも効果的です。 朝いちばん、むくみが引いているうちに履くのが鉄則。 日中のサポート役として使い、夜は外す。 サイズは靴ではなく、足首とふくらはぎの太さで選びます。 しわを作らず、一度で引き上げて。 締めつけすぎない「心地よい圧」が目安です。 ふくらはぎを軽く支えることで、内側の循環を後押しし、歩いたときの“戻る力”をサポートしてくれます。 朝の3分をかけるだけで、夕方の足がまったく違ってきます。

■「動かしながら整える」が最も現実的な対策

「私は歩くと悪化するタイプ」と思っている人もいるでしょう。 でも、止めるより、整えてから動くほうが安全で確実です。 強く揉むより、やさしく動かす。 急にたくさん歩くより、短く何度も。 つま先を上下に動かす、かかとをゆっくり上げる。 これだけで十分です。 運動を続けることで、足の重だるさや張りがやわらぐことは複数の研究でも示されています。 医学的にも、「動かしながら整える」が最も現実的なむくみ対策です。 もし、片脚だけ急に腫れたり、熱っぽさや痛みを伴う場合は無理をせず医療機関へ。 安全確認をしたうえで、できる範囲で続けましょう。 毎朝、ソックスを履く。 日中は、足首を動かし、短く立ち、短く歩く。 歩く瞬間だけ「かかと→足裏→足指」。 この“小さな3ステップ”を積み重ねるだけで、むくみの蓄積は確実に減っていきます。 1回あたり数十秒。忙しい日でも続けられる習慣です。 歩くことを我慢するより、歩き方を磨く。 それが50代の足を軽くし、全身のバランスを整える最短ルートです。 夕方の「もう歩きたくない」が、やがて「歩くとラクになる」に変わっていく。 歩くことは、体の声を取り戻すシンプルなリセットです。 焦らず、比べず、今日の足で。 足は、あなたの“前向き”を支える最強のパートナーです。

参考文献 Williams KJ, et al. Phlebology.(ふくらはぎ筋ポンプの意義と循環機能) Padberg FT Jr, et al. J Vasc Surg.(運動による筋ポンプ改善効果) De Maeseneer MG et al. ESVS 2022 Guidelines on Chronic Venous Disease(生活管理としての運動・圧迫の推奨) Francisco R et al. Int J Environ Res Public Health.(座位の中断で下肢の腫れを抑制) Abu-Own A et al. J Vasc Surg.(足の軽度挙上が皮膚微小循環を改善) University of Michigan Health. Gradient Compression Stockings.(着圧ソックスの正しい使い方)

(上野 由理/美脚専門家)

配信元: JIJICO

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