韓国版「パパとムスメの7日間」で主演務めた美女優チョン・ソミンとは? 近年は“崖っぷち女子”がハマり役に<私と結婚してくれますか?>

韓国版「パパとムスメの7日間」で主演務めた美女優チョン・ソミンとは? 近年は“崖っぷち女子”がハマり役に<私と結婚してくれますか?>

「私と結婚してくれますか?」場面写真
「私と結婚してくれますか?」場面写真 / (C)2025 Disney and its related entities

婚約者に見捨てられた崖っぷち花嫁と、そんな花嫁からほぼ初対面でプロポーズされた男が偽装結婚生活を送る奇妙なマリッジラブストーリー「私と結婚してくれますか?」。同作で、婚約破棄や不動産詐欺に翻弄(ほんろう)され、人生の崖っぷちに立たされるヒロインを好演しているのが、今や韓国ドラマ界に欠かせない俳優の一人となったチョン・ソミンだ。大ヒットした「となりのMr.パーフェクト」(2024年)でも“崖っぷち女子”をコミカルに演じ注目を集めたチョン・ソミンの魅力を紹介する。

■“イタキス”“パパムス”…なじみ深いタイトルの作品に出演

10月10日に配信スタートした「私と結婚してくれますか?」で、初回からいきなり婚約者の浮気が発覚、アイスアメリカーノを顔にぶっかけて別れを告げ、さらには不動産詐欺に巻き込まれて住む家も失う…と、絵に描いたような転落ぶりを経験したヒロイン、ユ・メリ。

演じるソミンの、眉毛をハの字に寄せた困り顔がチャーミングで好感度抜群。序盤の2エピソードでチェ・ウシク演じるカタブツ男、キム・ウジュとの逆転ロマンスに期待せずにいられないムードをしっかり作り上げ、視聴者の反応も上々だ。

そんなソミンは1989年3月16日生まれの36歳。2010年にNHK初の日韓共同制作ドラマ「赤と黒」でデビューし、同年日本の人気コミックが原作の「イタズラなKiss~Playful Kiss」でヒロインの女子高校生・ハニ役に抜てき。その後も、五十嵐貴久の同名小説を韓国で映画化した「パパとムスメの7日間」(2017年)では名優ユン・ジェムン演じる父と体が入れ替わる女子高校生・ドヨン役で主演、北川悦吏子脚本の“月9”ドラマの韓国リメーク版「空から降る一億の星」(2018年)で純真なヒロイン・ジンガン役…と、そのキャリアには日本にもなじみ深いタイトルが並ぶ。

「私と結婚してくれますか?」場面写真
「私と結婚してくれますか?」場面写真 / (C)2025 Disney and its related entities

■ロマンス演技に定評

「イタズラなKiss~Playful Kiss」のハニは毎回変わるヘアスタイルも話題を集め、日本で行われた記者会見では「私も実年齢は20歳を超えているので、少しでも高校生に近づけるように髪形に変化をつけてみました」とかわいらしい理由を告白。

一方で、「空から降る―」では“キス職人”のキャッチフレーズで知られる人気俳優ソ・イングクとのロマンチックなキスシーンも注目を集めるなど、ロマンス演技にも定評がある。

「私と結婚してくれますか?」場面写真
「私と結婚してくれますか?」場面写真 / (C)2025 Disney and its related entities

■突然の失業、婚約破棄、強制退去…不幸が似合うヒロイン!?

そんなソミン、近年は俄然“崖っぷち女子”のイメージが強い。2021年のドラマ「恋するイエカツ」では、自分らしく暮らす家を大切にしたい派のヒロイン・ヨンウォンを演じ、「家は投資対象だ」と言い切るドライな青年実業家ジャソン(キム・ジソク)と胸キュンロマンスを繰り広げたが、このヒロインもかなりの“崖っぷち女子”だった。

社会人10年目の雑誌エディター・ヨンウォンは、家を大切に、丁寧に手入れして暮らしたいという考え方を持つ女性。だがある日、担当雑誌の廃刊による失業と、住んでいた家が競売にかけられ強制退去…という災難が同時に押し寄せる。

第1話で一気に仕事も住む場所も失ったヨンウォンの“崖っぷち”ぶりに一気に引き込まれる。途方に暮れた表情や、立ち退きを要求に来たジャソンに食ってかかる場面など、ヨンウォンの切実さがリアルで共感たっぷり。それでいてチャーミングで応援したくなる…そんな稀有な魅力を放った。

大ヒットした「となりのMr.パーフェクト」のヒロイン・ソンニュも、なかなかの激変人生を歩んでいる。幼い頃から常に成績トップ、世界的な大企業のプロジェクトマネジャーとして活躍。国際弁護士との結婚も決まり…という“勝ち組人生”から、突然「人生の再起動ボタンを押す」と結婚も仕事もすべて手放すことに。見栄を気にする母親からの攻撃を交わしつつ、自分の黒歴史を全て知る幼なじみ・スンヒョ(チョン・ヘイン)と憎まれ口をたたき合いながらも新たな関係を築いていく。

こちらも、ソミン演じるヒロインの“崖っぷち”ぶりが際立つ。不都合な事実を知られてしまった時の苦笑いや予想外の展開で髪をかきむしる様子など、その表情はリアルで共感たっぷり。だが、それでいて愛嬌もしっかりあって、不思議と悲壮感はない。一通りショックを受け困惑した後に、それでも厳しい現実に立ち向かうべくすっと立ち上がる…そんな強さが、その表情にはある。

■最新作「私と結婚してくれますか?」では偽装結婚生活に突入

最新作「私と結婚してくれますか?」でも、ソミン演じるメリを災難が次々と襲う。婚約者の最悪の裏切りから始まり、不動産詐欺に巻き込まれて住む家を失うというあり得ない展開も、ストーリーのテンポの良さとソミンのコメディエンヌぶりに引っ張られ妙に納得してしまう。そして出会ったウジュ(チェ・ウシク)とも、初対面シーンでは互いに誤解が誤解を呼び、印象は最悪。それでも高級住宅での暮らしを手に入れるため、メリは不愛想なウジュに「あなたしかいない」と食らいついていく。

このたくましさこそが、ソミンに“崖っぷち女子”がハマる所以なのだろう。ヒロインが序盤の不運に次ぐ不運をたくましく乗り越えて、その先に待ち構える大逆転ロマンスにたどり着く…そう信じられるからこそ、彼女が演じる“崖っぷち女子”の奮闘ラブストーリーはドラマチックで魅力的なのだ。

「私と結婚してくれますか?」(全12話)はディズニープラスのスターで毎週金曜・土曜に新エピソードを配信。10月17日(金)配信の第3話からは、ウジュとメリの偽装結婚生活がスタートする。いよいよ幕を開けるメリの逆転ロマンスに期待が高まる。

◆文=ザテレビジョンドラマ部


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