猫が名前を覚える仕組み
猫は人間の言葉を「音」として聞いているとされています。飼い主さんの話す言葉を、猫は音のパターンで理解するので、猫は名前を何度も繰り返し呼ぶことで、この音は自分に関係することなんだなと認識します。
2019年に東京大学が行った研究では、猫が自分の名前とほかの言葉、また同居猫の名前まで聞き分けられることが確認されました。つまり、猫は飼い主からの呼びかけをしっかり学習しているのです。
猫は、獲物となるネズミや小鳥などの高くて小さな鳴き声を聞き分けられるよう、高音域が聞こえるように進化したといわれています。そのため、「明るい音」には比較的反応しやすいといわれています。
これらも、名前を決めるときのヒントになりそうですね。
猫が覚えやすい名前の特徴3選
どんな名前をつけても、飼い主さんが愛猫につける名前はどれも尊いもの。もしそれが、猫にとっても聞き心地が良く覚えやすい名前ならうれしいですね。
これから愛猫の名前をつける人、あるいはニックネームをつけようかなという人も、猫が覚えやすい特徴を参考にしてみてください。
1.短くてシンプルなもの
猫にとって覚えやすいのは、1〜3音節程度の短い名前です。猫の名前人気ランキングでも、上位5位は2音節の名前です。
たとえば「ムギ」「ミケ」「ココ」のような呼びやすい名前は、一度呼んだだけでも聞き取りやすいので猫も覚えやすいでしょう。「テン」や「リン」などの1音節なら略さずに呼べますね。
逆に「アレクサンドラ」「ジュリエッタ」のような長い名前は、猫も覚えにくく、そのうち飼い主さんも短く略してしまうことになるでしょう。
2.明るい音(母音)で終わる
名前の最後が「あ」「い」「え」で終わる名前は、明るい響きになり、猫の耳にも届きやすいといわれます。「ムギ」「ルナ」「モモ」などは、猫が覚えやすい名前の代表例です。「天(てん)」や「凛(りん)」など1音節の名前でも、母音を意識するとよいでしょう。
猫が高い音を聞き取りやすいことから、呼ぶときも少し高めの声で優しく呼ぶと、猫がより反応しやすくなります。楽しい雰囲気で呼んだほうが、猫も名前に良い印象を持ちます。
3.呼んで楽しい響き
猫は飼い主の声のトーンから感情を読み取るといわれます。そのため、名前も楽しそうな声で呼ばれると、ワクワクした気持ちから覚えやすくなり、反応も良くなります。
「ピッピ」「茶々」のようにリズム感のある名前は、呼ぶ側も明るい声になるので自然と呼びかける回数が増えそうです。たくさん呼びかけてコミュニケーションがとれると、猫も覚えるのが早くなります。

