「もしも忖度しないコメンテーターがいたら?」世の中の理不尽に忖度なしで切り込んで一刀両断!「スカッとする」キャラ誕生秘話を作者に聞いた

「もしも忖度しないコメンテーターがいたら?」世の中の理不尽に忖度なしで切り込んで一刀両断!「スカッとする」キャラ誕生秘話を作者に聞いた

「友達が遊んでくれなくなった」という相談へのアドバイスをするエンドウさん。独特だがスッと納得できる「友達の見分け方」とは?。『一生の友情とコメンテーターエンドウさん』
「友達が遊んでくれなくなった」という相談へのアドバイスをするエンドウさん。独特だがスッと納得できる「友達の見分け方」とは?。『一生の友情とコメンテーターエンドウさん』 / (C)洋介犬/COMICSMART INC. 画像提供:KADOKAWA

テレビの情報番組ではすっかりおなじみとなったコメンテーター。しかし、世の中の理不尽に忖度なしで切り込む人がいたら、番組はどうなるのか。そんな発想から生まれた洋介犬(@yohsuken)さんの漫画「反逆コメンテーターエンドウさん」が話題となっている。悪いニュースほど嬉々として報じるテレビに物申したり、世間の定型的なやり取りに疑問を投げかけたりするエンドウさん。その言葉に「スカッとする」と反響が寄せられている。今回は、キャラクター誕生のきっかけや、独特な作劇方法について作者の洋介犬さんに話を聞いた。

■忖度なしのコメンテーターはどうやって生まれた?
ネガティブ報道とコメンテーターエンドウさん
ネガティブ報道とコメンテーターエンドウさん / (C)洋介犬/COMICSMART INC. 画像提供:KADOKAWA

少年犯罪とコメンテーターエンドウさん
少年犯罪とコメンテーターエンドウさん / (C)洋介犬/COMICSMART INC. 画像提供:KADOKAWA

いじめケアとコメンテーターエンドウさん
いじめケアとコメンテーターエンドウさん / (C)洋介犬/COMICSMART INC. 画像提供:KADOKAWA

エンドウさんが誕生したのは、今から約7年前。洋介犬さんがSNS投稿用の漫画として、「もし忖度(という言葉は今ほど浸透していませんでしたが)なしで凝り固まった定形のやりとりを無視するコメンテーターがいたらどうなるだろう?」と想像したことが始まりだった。

「いわゆるシミュレーションに近い形でスタートしており、実は今でもこれはあまり変化していません」と洋介犬さん。エンドウさんは、あらかじめ決められた正解を言うキャラクターではなく、世の中の“お約束”にあえて乗らない存在として生まれた。

そのため、テレビのコメンテーターなら言いづらそうなことも、エンドウさんはあっさり口にする。視聴者が「それ、誰か言ってくれないかな」と思っていたことを代わりに言ってくれるのが、彼の痛快さなのだ。

■意外にも「優しい話」が大きな反響に
これまで数多くのエピソードを描いてきたが、特に反響が大きかったのは「キラキラネーム」の回や「こどもハーネス」の回、「陰謀論」の回など。読者の日常と少し重なるような、決して他人事ではないテーマの作品に反響が集まりやすいという。

一方で、洋介犬さんにとって意外な発見もあった。それは、予想以上に優しく、泣ける話にも好感を持ってもらえたことだ。「『脇役俳優』の回など」と、具体的なエピソードを挙げる。一見すると、世の中にツッコミを入れ続ける漫画にも思える。しかし、エンドウさんが切り込む先には、単純な“正義対悪”では割り切れない人間の感情がある。だからこそ、笑えるだけではない余韻も生まれている。

■筋書きよりアドリブ!?
エンドウさんが語る言葉や主張についても、実は細かく決め込んでいるわけではない。「この漫画はキッチリとした筋立てを用意しているわけではなく、テーマに沿ってエンドウさんやケンジロンがどう答えるか、アドリブで出た結果を整理している感じで描いています」と洋介犬さん。

制作スタイルを例えるなら、「監督と演者」に近いという。作者がすべてを操るというより、テーマを置いたところからエンドウさんたちがどう答えるのかを見て、その結果を漫画として整えていく。だからこそ、予定調和ではない言葉が飛び出してくるのかもしれない。

■議論は「勝ち負け」ではなく「良い結論」を目指すもの
SNSでは、日々さまざまな意見が飛び交っている。意見が対立すると、いつの間にか相手を言い負かすこと自体が目的になってしまうこともある。しかし、洋介犬さんがエンドウさんを通して描いているのは、その先にあるものだ。「作中でエンドウさんが言っているように、議論の完成や目標は決して『どちらかの勝利』などという矮小なものではないと思います。結果としてみんなにとって良い結論が出ることが最上であり、そこに個々人のメンツなど関係はないかと」。

多種多様な意見が寄せられ、それぞれについて考え、磨き上げたものを生活へ持ち帰る。「そういう意味で多種多様な意見が寄せられ、考え、研磨して生活に持ち帰れればそれが一番良いのではないでしょうか」と語る。

テレビの定型的なコメントに「ちょっと待った!」と割って入り、SNSの議論にも一石を投じるエンドウさん。その反逆ぶりはシュールでありながら、実は「どうすればみんなにとって良い答えにたどり着けるのか」という、かなり真面目な問いを投げかけているのだ。

■取材協力:洋介犬(@yohsuken)

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