「脳梗塞」を発症した際に「食べてはいけない3つの食べ物」はご存知ですか?【医師解説】

「脳梗塞」を発症した際に「食べてはいけない3つの食べ物」はご存知ですか?【医師解説】

脳梗塞を発症した際に食べてはいけない物とは?メディカルドック監修医が脳梗塞の原因となる可能性の高い食べ物などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「脳梗塞」を発症した際に「食べてはいけない物」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

神宮 隆臣

監修医師:
神宮 隆臣(医師)

熊本大学医学部卒業。熊本赤十字病院脳神経内科医員、熊本大学病院脳神経内科特任助教などを歴任後、2023年より済生会熊本病院脳神経内科医長。脳卒中診療を中心とした神経救急疾患をメインに診療。脳神経内科疾患の正しい理解を広げるべく活動中。診療科目は脳神経内科、整形外科、一般内科。日本内科学会認定内科医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医、臨床研修指導医の資格を有す

「脳梗塞」とは?

脳梗塞とは、脳卒中のなかで血管が詰まることで発症する病気の総称です。
一般的に脳卒中は、突然の「顔のゆがみ」、「しゃべりにくい、ろれつが回らない」、「片側の手足がしびれる、力が入らない」などの症状を引き起こします。血管が詰まって発症する脳梗塞も同様の症状を引き起こします。
脳梗塞は、その原因に応じて、大きく3つに分類されます。心房細動や急性期心筋梗塞が原因で起こる「心原性脳塞栓症」、動脈硬化が原因で生じる「アテローム血栓性脳梗塞」と「ラクナ梗塞」です。それぞれの分類に応じて若干の違いがありますが、今回は脳梗塞と食事に注目してお話していきます。

脳梗塞を発症した際に食べてはいけない物

まずは、脳梗塞を発症した場合です。基本的には、病院に入院することになるかと思いますが、軽症の場合は早めに自宅に帰る場合もあるでしょう。注意すべき食べ物を紹介します。

納豆

納豆は、脳梗塞を発症した時に控えるべき食べ物の代表です。ワルファリンという抗凝固薬(血液サラサラ)はビタミンKを阻害することで効果を発揮します。納豆にはビタミンKが大量に含まれており、ワルファリンの作用を弱めてしまいます。ワルファリンを処方されているかたは、必ず避けるようにしましょう。
入院中の場合は、食事として納豆を提供しない病院が増えています。そうでなくとも、ワルファリンを処方されているかたには納豆が提供されなくなっています。もし、おかずが足りないなどで納豆を追加する場合は、自分が飲んでいる薬の内容を確認し、医師や看護師、管理栄養士などにご確認ください。自宅で療養されるかたは、ワルファリンを処方されている場合は避けるよう注意します。

緑黄色野菜

緑黄色野菜もビタミンKを大量に含む食品です。日常的に摂る食品で注意が必要なものは、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツなどです。ワルファリンを処方されている場合も、納豆と違い、これらの食品を避ける必要はありません。しかし、普段と違い大量に摂った場合は効果が弱まってしまいます。食べすぎてしまった場合はかかりつけの先生に相談しましょう。
注意すべき食品としては、野菜ジュースや果物ジュース、青汁です。これらには大量に緑黄色野菜が含まれている場合があるので注意してください。ワルファリンを処方されているかたは、控えるほうが良いでしょう。

グレープフルーツ

健康に良いとイメージもあるグレープフルーツですが、脳梗塞を発症した際は控えたほうがよいでしょう。グレープフルーツは、脳梗塞の際に使用されるシロスタゾールの作用を増強してしまいます。グレープフルーツ自体を大量に食べることはあまりないですが、ジュースになると簡単に量を摂ることになるので注意しましょう。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。