ハナさんは、子煩悩な夫・リョウさんと年長さんの娘・モモちゃんと3人家族。近所に住む義母は普段から協力的でしたが、娘に「パパにおかえりのチューして」と強要することだけが気がかりでした。
ある日、モモちゃんから「もうパパにチューしたくない」と告白されたハナさんは、義母の強要を断ります。すると義母は怒り、帰ってしまったのです。
義母との関係と娘の気持ちに悩みながらも、ハナさんが娘の気持ちを優先すべきと思った矢先、義母の言葉を気にして「やっぱりパパにチューする」と言い始めた幼い娘。そこで、ハナさんは、義母に毅然と接することを決意し、夫とともに立ち向かうと手を取り合ったのでした。
一方、義母は何食わぬ様子で再び来たかと思うと、手土産でモモちゃんの機嫌を取り、またもチューを強要します。ハナさん夫婦が止めようとすると義母は激怒し、大げさに嘆き、モモちゃんを脅す始末。そんな私利私欲で動く義母に、ハナさんは詰め寄り、決別を告げます。
昔と今、変わらない義母
私と夫は、身を潜めていたモモに声を掛けます。









「ばぁば、おこったのモモのせいだ……」
怖がりながらも責任を感じ涙するモモちゃんに、ハナさんは謝り、モモちゃんのせいではないと伝えます。
モモちゃんが寝たあと、ハナさん夫婦は義母との口論を思い返します。
そしてハナさんは夫から、義母が昔から思い通りにならないとパニックになっていたこと、スキンシップを重要視した昔の子育ての感覚が残っていることを聞き、憂うとともに反省モードになってしまうのでした。
昔と今の子育ては違う。現役子育て世代の方は実感しているかもしれませんが、子育ての大先輩である義母たちの世代では「自分たちの子育てがベスト」だと思っている方もよく見かけるものです。しかし、子育て環境や子育ての常識は日々変化していますし、正解がないものだってたくさんありますよね。そして、そこに輪をかけるように義母の性格や息子への強い愛情が加わり、義母は暴走気味になっているのでしょう。
ハナさんはこれまでの義母への恩を感じて消極的になっていますが、いま守るべきものが何なのかがはっきりわかっています。自分を見失わず、ハナさん夫婦が納得する形で子育てに向き合っていけるといいですね。
次の話を読む → 著者:マンガ家・イラストレーター あさのゆきこ
