ウツボの生態について
ここでいったん、ウツボの生態について説明をするエマスさん。ウツボはウナギ目ウツボ科に属する魚で、温暖な海域の浅い岩礁などに生息しています。鋭い歯と大きな口を持ち、見た目はかなり凶暴そうですが、基本的には自分から人間を襲うことは少ないとされています。こちらから刺激を与えたり、無理に触れたりしなければ危険はほとんどありません。
自然界ではエビやカニなどの甲殻類、魚類、タコなどを捕食することが知られています。肉食傾向が強く、釣りの際にはアジやサバなど、においの強い切り身をエサに使うと反応しやすいとも言われています。
今回エマスさんが購入したウツボは、いわゆる一般的なウツボで、日本でも最も多く流通している種類だそうです。世界にはさまざまな種類のウツボが存在しますが、日本ではこの一般的なウツボのほかに、トラウツボ、クモウツボ、ニセゴイシウツボなどがよく知られています。
ウツボと触れ合う際は、口から離れたしっぽ付近をやさしく触れるのが安全とされています。顔のまわりや口の近くをつかむと、驚いてかみついてしまうことがあるため注意が必要です。体表はぬめりがあり、触ると意外に滑らかな手触りだそうですが、かまれると大けがにつながるおそれもあります。触れる場合は十分に注意し、自己責任で行うようにしましょう。
また、魚を触る際には、手を冷やしたり水で濡らしたりしてから触るとよいとされているとエマスさんは説明。魚の体表は粘膜で覆われており、温かい手や乾いた手で触るとその粘膜を傷つけるおそれがあるためです。小さな魚は特にデリケートなため、できるだけ直接触らないことが望ましいとされています。
飼育環境を整える
エマスさんは今回、ウツボを飼育するために、ろ過能力の高い「オーバーフロー水槽」を用意しました。ウツボは餌の食べ残しや排せつ物が多く、水を汚しやすい魚とされているため、ろ過性能の高い水槽が望ましいそうです。
水に人工海水の素を溶かし、砂や岩を配置していくと……ウツボ用の水槽が完成しました。ウツボは力が強く、岩なども簡単に動かしてしまうため、大きめの岩だけを入れたそうです。
またウツボは何かに隠れることを好むため、隠れ家を入れようと思ったエマスさんですが、ウツボサイズの土管が見つからなかったとのこと。そこでホームセンターで巨大な塩ビパイプを購入し、水槽に合わせたサイズにカットして使うことにしました。
その後、事前に水合わせをしておいたウツボを水槽に投入すると……長い体をくねらせながら水槽の中を探検する、迫力満点な姿を見せてくれました。とはいえまだ環境に慣れていないと考えられるため、落ち着くまでしばらく様子を見ることに。しばらくするとエマスさんのもくろみ通り、塩ビパイプの中に入ってくれました。
ある程度落ち着いたところで、エサをあげてみることに。ウツボは視覚より嗅覚で獲物を見分けるため、口の周りにエサを近付けたら食べると思う、とエマスさん。早速イカを顔の前に投入しましたが……まだ環境に慣れていないせいか、一口も食べてくれません。残ってしまったイカは少し前から飼育している、小さなウツボ「タツタアゲ」のエサとなったのでした。
最後はウツボを購入した鮮魚店・クレイジー鮮魚店さんにお土産としてもらった、ウツボサブレを食べることに。ウツボサブレは「竹島水族館」(愛知県蒲郡市)のお土産で、本物のウツボの粉末が入っているそうです。
今回お迎えしたウツボの様子は、また改めて動画で報告する予定とのこと。まだ環境に慣れていませんが、数日後にはエサを食べてくれるだろうと考えているそうですよ。また名前を募集しているので、これだ! という名前が思い浮かんだ人は、動画にコメントしてみるといいかもしれません。

