娘のつむぎちゃんを出産したさくらさんは、夫・けんとさんとともに義実家を訪れます。義両親はとてもやさしい人で、さくらさんとの関係も良好。ところが孫のかわいさに我慢できなくなった義父がキスしようとしたことで、その関係にヒビが入ってしまいます。
その後お詫びのしるしにと、義両親と外食がてらお出かけをすることになったさくらさん一家。ところが、当日待ち合わせ場所に行くと、義父が義兄一家も誘っていたのです。さくらさんは、つむぎちゃんのお世話で甥っ子たちのペースを乱してしまわないか不安に感じます。そんな矢先、またもや事件発生。つむぎちゃんの頬の傷を義父が舐めたのです! さくらさんは義父に強く注意しようと決意しますが、今日は家族での楽しいお出かけ。自分の怒りを優先させるわけにいかないと思いとどまります。
さくらさんの様子がおかしいことに気付いた義姉は「大丈夫? 寝不足?」と心配して声をかけます。
子どもが間違った認識を持つきっかけになったのは…

















「すぐに走り回るから追いかけるのが大変」と義姉がこぼした途端、コケてけがをしてしまった甥っ子の夏くん。義姉はすぐに消毒しようとしますが、お兄ちゃんの春くんが「夏のおけが治してあげる!」と言い出し、傷口をべろん。
その行動に慌てた義姉が「なんで舐めたの!?」と問い詰めると、春くんは「けがは舐めたら治る」と義父に教えてもらったことを打ち明けたのでした。
昔は、人の傷を舐める習慣もありました。しかし、唾液に傷を治す医学的な根拠はありません。そもそも人の傷口を舐める行為はNG。唾液の中には感染性のウイルスが存在することがあるため、かえって病気のリスクを高めることがあります。
子どもは大人のやることをまねしてしまうもの。子どもが間違った認識を持たないようにするには、大人が正しい行動を示すことが大切です。とはいえ、義父母にとっては昔は良いとされていたこと。「今はこう変わったらしいです」など、病院や信頼のおける育児本などを見せるなどして、義父母に伝えられるといいのかもしれませんね。
次の話を読む → 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生
愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
著者:マンガ家・イラストレーター ミント
