「卵巣がん」が進行すると「腹水」になる?症状について解説!【医師監修】

「卵巣がん」が進行すると「腹水」になる?症状について解説!【医師監修】

卵巣がんは進行すると腹水が溜まることが多く、腹部の不快感や膨満感などを自覚します。

腹水はさまざまな原因で出てくる体液です。卵巣がんの場合の腹水は、がん細胞による炎症が腹腔内で起こることにより出てきます。

ウエスト回りが大きくなった・お腹の張りが気になるなどの症状があらわれるのが特徴です。

この記事では、卵巣がんによる腹水の概要・腹水が溜まると生じる症状を解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「卵巣がん」による「腹水」が溜まるとどんな症状が現れる?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

馬場 敦志

監修医師:
馬場 敦志(宮の沢スマイルレディースクリニック)

筑波大学医学群医学類卒業 。その後、北海道内の病院に勤務。 2021年、北海道札幌市に「宮の沢スマイルレディースクリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医。日本内視鏡外科学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各会員。

卵巣がんとは?

卵巣がんは、子宮の左右にある卵巣にできる悪性腫瘍のことです。若年層の発症は少なく、40歳代から患者数が増える傾向にあります。
初期の段階では、自覚症状がほとんどありません。徐々にがんが進行すると、着ていた服のウエストがきつくなってきた・下腹部にしこりが触れる・食欲が減るなどの症状が現れます。
また、腫瘍が大きくなると卵巣の近くにある膀胱や直腸が圧迫されます。そのため、頻尿や便秘、脚のむくみなどが出やすくなるでしょう。また、卵巣がんは進行が早く、転移を起こす場合があります。

卵巣がんの腹水について

腹水とは、がんにより腹腔内に体液が異常に溜まる現象です。腹水の貯留が約1000~1500ミリリットル認められると腹水と診断されます。ここでは、卵巣がんによる腹水を詳しく解説します。

卵巣がんが進行してから出る症状

卵巣がんは進行すると、卵巣の表面からがん細胞が腹腔内に散らばる腹膜播種が起こります。この腹膜播種が腹水を発生させる原因です。
腹水が溜まると、腹部膨満感・腹痛・胸やけ・食欲不振・息切れなどの症状が現れます。全身のだるさや体重増加により、体力が消耗される場合もあるでしょう。
腹水が溜まっていることは、がんが進行しているサインです。

腹水によってお腹が前に突き出ることもある

正常な方でも少量の腹水は、腹腔内に存在しています。しかし、がんが進行すると腹水が徐々に多くなっていきます。
多量に溜まるとお腹がぱんぱんに膨れ、前に突き出てくることもあるでしょう。
また、胸郭が圧迫され呼吸困難になる場合もあります。

配信元: Medical DOC

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