「女に生まれ変わりたい」… 男性の “嘆き” を女性らがフルボッコ  活発化する《男女論争》、 本当に “生きづらい” のはどちらか

「女に生まれ変わりたい」… 男性の “嘆き” を女性らがフルボッコ  活発化する《男女論争》、 本当に “生きづらい” のはどちらか

 X(旧ツイッター)で年々議論が活発化している、ジェンダーをめぐる問題。さまざまな議論を内包する大テーマと言えるのが、「結局、男性と女性のどちらが現代社会で生きやすい(生きづらい)のか」です。2025年10月にもある男性ユーザーが「男の人生がつら過ぎる。1000万円払ってでも女に生まれ変わりたい」と投稿。男女それぞれの立場からの共感や反論を引き出し、大規模な議論に発展する契機となりました。

男性の主張に、すぐさま寄せられた女性らの反論

 投稿者は「なぜ男ばかり戦わなければならないのか。もう疲れた」と自身の性別に基づく“つらさ”を吐露。大金という代償を払ってでも女性になりたい、女性の方が生きやすいと訴えています。

 これに対しては、すぐさま女性側からの反論が多数。例えば「生理のときは頭痛と嘔吐(おうと)で丸2日も泣き続けることもある。女には女の地獄がある」と、女性特有の身体的な苦痛を具体的に訴えるもの。また「『女なら男に守ってもらえる』という思考では、女性に転換できても幸せにはなれない」と、女性の人生も決して楽ではないと論じるもの。ほか、妊娠や孤立出産のリスクを挙げる意見もありました。

 投稿者は後日、女性の大変さも理解したと自省しつつ「ただ男は結果を出せなければ無価値。負けたら人権はない」と、男性が負う社会的プレッシャーを強調。さらに「男は『社会での価値証明の戦い』、女は『人間関係で愛され続けなければならない戦い』」と、両性にとっての“戦う領域”が異なるとまとめています。

男性と女性、“本当につらい”のはどちらなのか

 X上で繰り返し議論されてきたこのテーマ。その過程では、統計や進化論的な視点も提示され多角化していきました。全体として、男性の生きづらさは「社会的評価や経済的負担」、女性の生きづらさは「身体的負担やジェンダーギャップ」を根拠とする傾向があります。

 男性側の立場に見られるのは、「男性の生きづらさを作り出しているのは女性たちだ。女性は、格上男性には親密性や性行為などの報酬を与え、格下男性には“塩対応”などの罰を与えるからだ」「生存戦略上、女性は男性の苦しみに同情しづらい本能がある。弱いオスが淘汰(とうた)されることはメスにとってメリットがあるからだ」という進化論的な分析。

 また、「男性が生きづらいと訴えても自己責任とされ、女性が訴えれば共感が集まる不均衡がある」と、自殺率の男女差などを挙げて社会の偏りを批判する声、また「自身の有利な点に無自覚なまま、男性に対する不満を言い募るばかり」と、女性が自身の“生きやすさ”に無自覚だという主張も上がりました。

 一方、女性たちによる自身の生きづらさを主張する投稿も活発です。先に挙げた生理の例のほか、「痴漢や盗撮の被害、職差別など日常的な性差別がある」。また「ジェンダーギャップ指数が世界118位」という統計を根拠に、日本社会における女性の不利を訴える意見が多数を見られました。

 中立的な意見も目立ち、「世間の平均で見れば女の方が生きやすい(幸福度、自殺率、生涯における経済負担など)。ただバリバリ仕事したい、才能があり努力をいとわない上位5%なら男の方が生きやすい」と、性別だけでなく能力と組み合わせた分析や、「男は『論理への過信』と『過剰な抽象化』、女は『感受性の過剰』と『瑣末主義』」と、両性の特性を風刺的にまとめる投稿も。「現代の生きづらさの原因は『男女が競い合うこと』そのものにある」「経済的自立の強制が両性に悪影響を及ぼしている」と、社会構造を問題視する意見も少なくありませんでした。

配信元: LASISA

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LASISA

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