「パーキンソン病」の原因となる可能性の高い「5つの食べ物」はご存知ですか?

「パーキンソン病」の原因となる可能性の高い「5つの食べ物」はご存知ですか?

パーキンソン病の原因となる可能性の高い食べ物とは?メディカルドック監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「パーキンソン病の原因」となる可能性の高い「食べ物」はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

神宮 隆臣

監修医師:
神宮 隆臣(医師)

熊本大学医学部卒業。熊本赤十字病院脳神経内科医員、熊本大学病院脳神経内科特任助教などを歴任後、2023年より済生会熊本病院脳神経内科医長。脳卒中診療を中心とした神経救急疾患をメインに診療。脳神経内科疾患の正しい理解を広げるべく活動中。診療科目は脳神経内科、整形外科、一般内科。日本内科学会認定内科医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医、臨床研修指導医の資格を有す

「パーキンソン病」とは?

手足の震えや動かしにくさ、固まるような感じ、歩き方が変、姿勢を保てない、よく転ぶ、表情の変化がないなどと言った症状で発症します。脳のなかにある中脳黒質という部分のドパミン神経細胞が減少することが主な原因となります。
パーキンソン病は、運動の障害だけではなく、精神症状などの運動以外の症状を引き起こす病気です。徐々に進行し、進行を完全に止めたり、治癒させたりする方法も解明されていない神経難病の一つです。

パーキンソン病の原因となる可能性の高い食べ物

パーキンソン病の原因となる黒質ドパミン神経細胞の減少がなぜ起こるのかという理由はわかっていません。遺伝子によるパーキンソン病のなりやすさと環境や嗜好などとが複雑に関連しあって発症するといわれます。その中でも食べ物に注目して、分かってきたことを述べていきます。まずは、摂りすぎるとパーキンソン病の発症が増えるといわれている食べ物です。

牛乳

乳製品を大量に摂取すると、パーキンソン病を発症しやすいということが分かっています。日本人にもなじみが深く、健康に良いというイメージのある牛乳もそのひとつです。
牛乳を飲む量が毎日コップ一杯(200 mL)増加するごとにパーキンソン病になるリスクが17%増加する、報告されています。

チーズ

もう一つの代表的な乳製品であるチーズもパーキンソン病の発症に関連しています。チーズを食べる量が毎日10g増加するごとに、パーキンソン病になるリスクが13%増加するとも報告されています。
牛乳やチーズといった乳製品は、特に男性の場合にはパーキンソン病になるリスクを上げる可能性があります。

アルコール

飲酒とパーキンソン病との関連には一定した見解がありません。少量のアルコールはパーキンソン病の発症を抑制するという報告もあれば、関連がないといった報告もあります。
しかし、大量にアルコールを摂取するとパーキンソン病の発症に関連するという報告もあります。30%ほどパーキンソン病になりやすいとされています。パーキンソン病の発症に関わらず、健康のためにも深酒は避ける、休肝日を設けるなどして、アルコールの摂取量を控えていきましょう。

加工肉類

動物性脂肪もパーキンソン病の発症に関わっているとされます。ウインナーソーセージやベーコンなどの加工肉類は動物性脂肪が豊富に含まれています。摂取量が多くなると、19%ほどパーキンソン病が発症しやすいといわれています。脂肪分はパーキンソン病に関わらず、栄養学的にも1 gあたり9 kcalとほかの3大栄養素に比べてカロリーが高いため、栄養過多に注意が必要です。なるべく控えてパーキンソン病の発症のみならず、健康にも注意していきましょう。

豚肉、牛肉

日本人の食生活において、和食から西洋風の食事への変化もパーキンソン病の発症に関連があることが報告されています。主菜として摂取量が多くなった豚肉や牛肉は日本人においてはパーキンソン病の発症に注意が必要です。健康的な食生活のためにも、和食の価値は見直されています。時には主菜として魚や野菜などを取り入れるようにしましょう。

配信元: Medical DOC

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