再発を防ぐためにできること

声帯ポリープは手術で取り除いても、原因となる生活習慣を改善しなければ再び発症する可能性があります。再発を防止し、喉の健康を維持するために、以下のような対策に取り組みましょう。
声の使い方の見直し
日頃から声帯に優しい発声習慣を心がけることが重要です。喉に負担をかけない話し方・声の出し方を身につけることで、ポリープのみならず声帯結節などほかの声の不調も予防できます。具体的には次のようなポイントに注意してください。
大声を張り上げない
無理な発声をしない
騒がしい環境での会話はできるだけ避ける
咳払いを減らす
喉を休める
喫煙・飲酒習慣の見直し
タバコの煙に含まれる有害物質は声帯粘膜を直接刺激し、慢性的な炎症とむくみを引き起こします。また、過度の飲酒は喉の乾燥を招き、声帯の防御機能を低下させます。さらに、お酒の席ではつい大声で話したり長時間しゃべり続けたりしがちなため、声の酷使にもつながります。声帯ポリープになりにくい声帯のためには、喫煙・飲酒の習慣を見直すことが必要です。
音声治療の継続と定期的な通院
声帯ポリープの治療後には、正しい発声方法を身につけ維持するための音声治療(ボイストレーニング)を継続することが望ましいです。これは再発予防だけでなく、術後に声帯をスムーズに機能させるためにも役立ちます。また、定期的な通院も大切です。手術後しばらくは定期検査がありますが、それが終了した後も半年~1年に1回は耳鼻咽喉科で声帯の状態を診てもらうと安心です。
声帯ポリープの治療についてよくある質問
ここまで声帯ポリープの治療について紹介しました。ここでは「声帯ポリープの治療」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
声帯ポリープは自然に治りますか?
小さな声帯ポリープであれば、声の安静や薬で炎症を抑えることで自然に消えることもあります。数週間~数ヶ月、喉を酷使しないように努めるうちにポリープが縮小し、手術せず治癒することもあります。
手術後はいつから声を出せますか?
手術後はおよそ5~7日間は声を出せない期間が設けられ、その間は話すことは禁止されます。術後1週間ほど経過し傷口が落ち着いたら、医師の指示のもとで小さい声から発声を再開します。ただし、大声を出したり歌ったりといった発声はより長い期間制限されることが一般的です。

