【闘病】「子宮筋腫」で子宮を全摘出した後に『全身性エリテマトーデス』も発覚

【闘病】「子宮筋腫」で子宮を全摘出した後に『全身性エリテマトーデス』も発覚

子宮全摘出手術後、頭痛や関節痛、急激な体重減少に悩まされた福井利恵さん。20年前からSLEを患う妹の勧めで受診した結果、自身も全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されました。ステロイド治療の副作用に苦しみながらも、セカンドオピニオンや統合医療的アプローチを模索。獣医師としての知識を活かし、治療と向き合う福井さんが、病気を通して学んだ「自分を大切にすること」の意味に迫ります。

福井利恵さん

体験者プロフィール:
福井 利恵

千葉県在住、1974年生まれ。現在は結婚し1児の母。診断時の職業は獣医師・会社経営。2020年にSLEを発症し、同年12月に検査と治療のため約4ヶ月間入院。現在はステロイド、免疫抑制剤、抗凝固薬、抗生物質を服用している。食事制限と運動制限がある中、日々、自分の体と相談をしながら暮らしている。著書『ペットのための手当て療法』(BABジャパン)

今村 英利

記事監修医師:
今村 英利(いずみホームケアクリニック)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

全身性エリテマトーデスの診断確定まで

全身性エリテマトーデスの診断確定まで

編集部

最初に気づいた症状、全身性エリテマトーデス(SLE)が判明した経緯について教えてください。

福井さん

もともと子宮筋腫の持病があり、貧血の治療をしていました。その後、2020年4~6月にかけて、不正出血が月経と関係なく起きたり、脱毛が始まったりと体調を崩しました。そして、貧血を改善するため、9月に子宮全摘出手術を受けました。

編集部

そこから、どのようにSLEが発覚したのでしょうか?

福井さん

手術直後、頭痛や神経痛がひどかったため、処方された薬を飲んだのですが、異常な発汗と関節痛が続きました。また、体力は回復せず、短期間で急激に痩せていったのです。20年前からSLEで闘病中の妹に相談したら、アレルギー科を奨められ、検査を受けたところ、結果はSLEだったという経緯です。検査と治療のため、合計約4ヶ月間入院しました。

編集部

妹さんもSLEだったのですね。

福井さん

はい。昔、妹がSLEで悩んでいた時、あまりにもネガティブなことばかり相談してくるので、聞きたくないと思ったことがありました。そのときはわかりませんでしたが、今では私自身がだいぶ無神経だったと思います。両方の立場を経験して、そう実感しているところです。

編集部

SLEが判明した時、どのような心境でしたか?

福井さん

実感が持てませんでした。病気の遺伝性については、そういう議論もされているようですが、実際に私の家系の健康について考えると、ありえる話だと思います。でも、発病当時はコロナ対策の緊急事態宣言が始まったり、体にむちを打って働いていた時期で、ストレスが極度にあり、遺伝や環境要因が重なって体の免疫力が耐えられなくなったのだと思います。

ガイドラインに沿うだけが治療方法なのか

ガイドラインに沿うだけが治療方法なのか

編集部

SLEと診断が出た後、どのように治療をおこなうと説明がありましたか?

福井さん

ステロイドを投与、免疫抑制剤の使用、食事制限などをおこなうとの話がありました。私の職業が獣医師なので、血液検査や治療方法について多少知識があり、「どう治すのか」という自分なりの考えもありました。しかし、担当医の考え方とは異なっていて、担当医曰くSLEの治療ガイドラインの通りに進めるとのことでした。

編集部

そうだったのですね。治療の副作用もかなりキツいと聞きました。

福井さん

はい。ステロイドの副作用はとくに。ムーンフェイスという顔が真ん丸になる症状が出てしまい、自分の外見が非常に受け入れがたかったです。体が浮腫んで、足が思うように上がらず、プールの中を歩いているようでした。胸に水が溜まって、胸が苦しかったですし、感覚がおかしい日が続きました。このときは、心底「薬は毒」だと感じました。また、自分の体のことなのに、病院の先生へ気を遣って薬を変えられなかったり、自由にできなかったりする人が多いように思います。もし副作用が出たら困るのは、医師ではなく患者自身です。

編集部

闘病において自身で工夫されていることはありますか?

福井さん

自然治療を専門とする医師のセカンドオピニオンを聞いたり、統合医療的観点から治療の効果が出るよう、自分なりに工夫しています。最初は治療に対する不安感を抱いていましたので、ほかの医師の意見を聞くのも大切だと思いました。もっとセカンドオピニオンを聞きやすい医療環境になってほしいと願います。

編集部

治療開始後、生活にはどのような変化がありましたか?

福井さん

「ループス腎炎IV型」と診断され、予後不良といわれました。腎臓病食を食べるのが大変で、生活習慣の確立には苦労しましたね。いまは家事ができずに支援を受けており、このように社会が支援してくれることで救われています。

編集部

SLEが仕事や生活に影響したことなどはありませんでしたか?

福井さん

SLEとステロイド治療により、一般の人と比べて何倍も感染症などに罹患(りかん)しやすくなったため、「今までのように外で仕事はしないように」と医師から言われました。そのため、オンラインでの仕事がメインになりました。日常生活も困難だと感じるところは多かったです。今は、ようやく減薬が進み、少しずつ活動を始めています。以前よりも自分の体を休ませるようになりました。自分を大切にすることを、病気が教えてくれたのだと感謝しています。

≪↓ 後編へ続く ↓≫

※この記事はメディカルドックにて<【闘病】「これは遺伝なの?」 妹と同じ難病・全身性エリテマトーデスになった女性>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。


(後編)【闘病】患者側の気持ちはとてもセンシティブ

配信元: Medical DOC

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