学校で不用紙の「キャットハウス」作り

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アフリカに位置するセネガルの首都ダカール。Iba Der Thiam Maarif 学校で美術を教えているRabiatou Awさんが始めた「リサイクルで作るキャットハウス」が話題になっています。
彼女はセネガル政府がトルコ大使館の協力を得て進めている「ゼロ・ウェイスト・プロジェクト」のイベントに参加し、廃棄物を再利用する大切さを実感しました。
そこで授業の際に発生する紙ごみや不用になった段ボールを使って、生徒たちとともに校庭に集まる猫たちの「日よけキャットハウス」を作る活動を始めたのです。
近年の気候変動に伴う気温上昇によって、野良猫たちは日陰を求めてさまよっています。避難できる場所ができれば、猫たちも助かります。
「この国のリサイクル設備はまだ十分ではありませんが、せめて生徒たちの意識を高めるような活動を始めたいと考えたのです」と話すRabiatouさんです。
なかなか進まない国内のリサイクル

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「ゼロ・ウェイスト・プロジェクト」は、トルコのエルドアン大統領夫人が2017年に始め、アフリカ全土で徐々に広がっています。
Rabiatouさんは「政府のイベントに参加したのがきっかけで、廃棄物のリサイクル方法について調べ始めました。世界的には環境問題は深刻な課題ですが、アフリカ大陸だけで見ると、どう廃棄物を再利用していくかのほうが差し迫った問題です」といいます。
2024年の調査によると、セネガルは年間310万トン以上の廃棄物を排出しています。その45%が収集・管理されずに投棄されているといいます。国連の2022年のデータによると、ダカール市は1日あたり1426トンの廃棄物を排出しており、そのうちリサイクルされるのは4%に過ぎないのです。
セネガル政府は徐々にインフラ整備などの取り組みを進めているものの、まだ不十分だといえます。

