リーズナブルな価格でトンカツを楽しめる「かつや」。店舗数で長年首位を独走してきましたが、2025年4月に牛丼チェーン松屋系列の「松のや」が500店を超え「かつや」を上回りました。今回は管理栄養士の猪坂みなみ先生に、両店で提供されている朝メニューの栄養素的な特徴とおすすめを教えてもらいます。
かつやと松のや(写真:スーパーマーケットファン)
※2025年10月時点の情報です。
「カツ」の栄養素的な特徴と健康的な食べ方
――「カツ」の栄養素的な特徴を教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂)カツは「たんぱく質」と「脂質」が豊富なメニューです。肉の部分から良質なたんぱく質をしっかり摂れますが、揚げることで油を多く吸うため、エネルギーや脂質が高くなります。
特にロースカツは脂身が多く、ビタミンB1などのエネルギー代謝を助ける栄養素も含まれる一方で、脂質過多になりやすい点が特徴です。
ヒレカツのほうが脂質が控えめですので、ダイエットやボディメイク中の人はヒレがおすすめです。
――食べる際に注意するポイントはありますか?
猪坂 作り置きの惣菜よりも、ご自宅やお店で揚げたてのものを食べるほうが、油の酸化が進みにくく、胃もたれを防ぎやすいと考えられます。
また、海藻入りの味噌汁や千切りキャベツなどの野菜類を一緒に摂ることで食物繊維を補うことができ、脂質の吸収をゆるやかにする効果が期待できますよ。
ソースをたっぷりかけると糖分と塩分の摂取量が増えるため、控えめにするのがポイントです。
――朝食にカツを食べる場合、昼以降はどんな食事メニューを心がけたらいいでしょうか?
猪坂 朝に揚げ物を食べると、脂質が多くなる分、昼と夜は“リセット意識”を持つのが大事です。
昼はサラダや野菜たっぷりのスープ、蒸し鶏や魚など脂質が少ないたんぱく質を中心にして、夜は消化にやさしい和食(焼き魚、豆腐、具だくさん味噌汁など)を選ぶと良いでしょう。
1日全体で栄養バランスを整える意識を持つと、揚げ物を食べる日があっても、健康な体を維持しやすくなります。
【かつや】全メニューに千切りキャベツととん汁付き!
かつや(写真:スーパーマーケットファン)
――「かつや」のモーニングメニューの栄養素的な特徴を教えてください。また、コスパ的にはどうでしょうか?
猪坂 かつやは、ロースカツの定食や、ミニカツ丼セット、生姜焼き定食などがラインナップにあります。
揚げ物中心のため、やはり脂質が多くなりがちですが、すべてのメニューに千切りキャベツととん汁がついており、野菜類の栄養も補給できるのがメリットです。
温かい汁物は胃腸の血流を促して体を内側から温めてくれるので、体が冷えている朝のタイミングにとん汁をいただけるのは特にうれしいですね。
ミニソースカツ丼セットはワンコインでいただけるので、コスパも良いと思います。
――おすすめのメニューを教えてください。
猪坂 栄養バランスを重視するなら、しょうが焼きとご飯、とん汁(小)がセットになった「しょうが焼き定食」がおすすめです。
どれも豚肉が原料ですが、ロースカツのように衣をつけて揚げていない分、余分な糖質や脂質の摂取を抑えることができます。
「せっかくかつやに来たのだからカツが食べたい」という場合は、「ミニカツ丼セット」がおすすめです。カツのサイズが小ぶりなので、朝でも食べやすいでしょう。
「ソースカツ丼」はたっぷりのソースがかかっていて、塩分や糖分の摂りすぎにつながりやすいため、ミニカツ丼のほうをおすすめします。

