大型犬の寿命が短いといわれている理由5選

体が大きくて力強く、どこか包容力も感じられる大型犬たち。その堂々とした姿とは裏腹に、「寿命が短い」というイメージを持たれがちです。
けれども、なぜ小型犬に比べて寿命が短くなりやすいのか、具体的に知らないままの飼い主さんも多いかもしれません。この章では、大型犬ならではの身体的な特徴や遺伝的傾向から、その理由を紐解いていきます。
1.成長スピードが早く、体への負担が大きい
大型犬は生後1年ほどで急激に成犬サイズに成長します。この早すぎる成長が、骨や内臓に過度な負担をかけやすく、老化も早まる原因になると考えられています。
2.心臓や関節などへの負担が大きい
体が大きいぶん、心臓・関節・筋肉への物理的な負荷が日常的にかかります。特にシニア期に入ると、心不全や関節炎などの疾患が発症しやすくなる傾向があります。
3.遺伝的な疾患リスクが高め
犬種によっては、大型犬に特有の遺伝的疾患(股関節形成不全・心筋症など)が見られます。これらの疾患が早期の体調不良や寿命の短縮につながる要因となることもあります。
4.消化器系への負担が大きい
大型犬は深い胸郭構造をしているため、「胃捻転」などの急性疾患が起こりやすいです。命に関わることもある病気であり、これが突然死につながるケースも。
5.飼育コストや環境管理の難しさが影響する場合も
大型犬はフード・医療・スペースなど多くの面で飼育コストが高くなりがち。運動不足や体重管理が難しく、結果として健康トラブルに繋がるリスクが高くなる場合があります。
大型犬の平均寿命はどれくらい?

犬の寿命は犬種や個体差にもよりますが、一般的に大型犬の寿命は8〜12年程度といわれています。小型犬と比べるとやや短めで、特に超大型犬ほどその傾向が強くなります。
代表的な大型犬の平均寿命の目安は以下の通りです。
ゴールデン・レトリバー:10〜12年 ラブラドール・レトリバー:10〜12年 グレートデーン:7〜10年 バーニーズマウンテンドッグ:7〜9年 ドーベルマン:10〜13年 ロットワイラー:8〜10年もちろん、生活環境や健康管理によって寿命が延びるケースもあるため、日頃のケアがとても重要です。

