子育てスタンスの違いにモヤモヤ
最近、香さんの子育てに関するスタンスに違和感を覚えていた。彼女は我が子に何かあると、すぐに飛んで介入する。
今のだって子ども同士ならよくあることだし、勝也くんや裕也くんだってナオトに体をぶつける場面はある。私はお互い様と考え見逃しているが、彼女はそうしない。
「人に嫌なことしちゃダメ! ナオトくん、裕也に謝って!」
「…ごめんね、裕也くん」
「うん、いいよ」
近づいた時にはナオトの謝罪は終わっており、慌ててフォローする。
「謝れて偉いね、ナオト。裕也くんはナオトより小柄だから、気をつけようか」
「…うん!」
褒められてようやくナオトの表情は晴れた。ベンチに戻ると、香さんは苦笑した。
「ほんと、目が離せないよね」
「うん。あの…ごめんなさいね。ナオトが迷惑かけて」
「いいって、今後気をつけてくれれば」
「こちらこそ」と返さない香さんに、モヤモヤする。子育てのスタンスの違いが、少しずつ気になっていた。
あとがき:子育てスタンスの違い、考えるべきは子への影響
大人しい性格の真理は、転勤族ということもあって、新たな土地での育児にいつも気を使っていました。夫の誠一が協力的とはいえ、幼子2人の子育ては骨が折れるものです。
そんな中、明るく積極的な香というママ友と出会います。男の子同士楽しく遊ぶ子どもたちの姿も見え、仲良くしてもらい感謝すら覚えていました。しかし、徐々に子育てのスタンスの違いが出てきたようです。
真理もナオトくんも、つい謝ってしまう面は親子とも言えますが、そのままでいいのでしょうか。親同士の許せるラインが違うと、子どもは不公平さを敏感に察知するものです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。
記事作成: hiiro
(配信元: ママリ)

