「心臓発作の前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?医師が男女別に解説!

「心臓発作の前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?医師が男女別に解説!

男性の心臓発作の前兆となる初期症状

心臓発作の前兆となる初期症状は、男性と女性で多少異なります。
男性の心臓発作の前兆となる初期症状として、典型的なものについて解説します。

胸の痛みや圧迫感

男性の場合、心臓発作の初期症状としては胸痛や胸やけが多くみられるということがわかっています。これは数分間持続するか、一度改善しても再発することがあります。
すぐにできる処置としては、安静にし、深呼吸をしてリラックスします。症状が続く場合は、最寄りの医療機関を受診するか、救急車を呼びましょう。症状が改善しても再発する可能性があるため運転は控えましょう。

冷や汗

冷や汗も、女性に比べて男性の方が心臓発作の前兆として起こりやすいことがわかっています。冷や汗がでるような場合には、すぐに活動をやめ、座るか横になり、安静にしましょう。
もしも他に心臓発作の症状(胸の痛み、息切れなど)がある場合は、直ちに救急車を利用することも考えましょう。

左上半身の痛み

胸の痛みが左の腕や肩に放散(ほうさん:ひろがること)することがあります。その場合も体を動かさず、落ち着いて呼吸をしましょう。このような症状が現れたらすぐに救急外来に行くなど、早めの医療機関への受診が重要です。

女性の心臓発作の前兆となる初期症状

心臓発作の前兆となる初期症状は、男性の場合と異なります。
女性ホルモンの影響で、閉経前の女性は男性よりも心臓発作を起こす可能性は低いと考えられています。しかし、女性では非典型的な症状が起こることが多いので心筋梗塞を疑わない場合が多いこと、さらに「心筋梗塞は男性の病気」という認識や、閉経前には危険因子を認めなかったので閉経後もそのまま低リスクである、という誤った認識等があり、治療が遅れるという危険性もあります。そこで、ここでは、女性のほうが男性よりも感じやすい、心臓発作の前兆となる症状について解説していきます。

顎や喉の痛み

女性は、男性と比べてあごやのどの痛みなど、胸痛以外の症状が心臓発作の前兆となることが多いとされています。これは心臓発作の兆候としてしばしば見過ごされがちですが、重要な症状です。
安静にして、深呼吸をしましょう。症状が悪化する場合は、救急車を呼ぶことも考えましょう。
受診時には、すぐに「心臓発作の可能性がある」と伝えることが重要です。

腹痛や吐き気・嘔吐などの腹部症状

心臓発作は、胸の痛みだけでなく、腹痛、吐き気、嘔吐などの消化器系の症状も生じることがあります。すぐに安静にし、食べ物や飲み物を控えて、症状が改善するか経過観察が必要です。症状が続く場合や症状が悪化する場合は、救急外来を受診するか救急車を呼ぶことを考えましょう。
症状が心臓発作によるものかどうか不明な場合もあるでしょう。しかし、違和感を感じるような場合には病院に相談が必要です。

めまい、失神

女性の心臓発作の前兆としてのめまいや失神は、胸痛などの「典型的な」症状よりも認識しづらいことがありますが、これらの症状も重要です。
突然のめまい感、バランスを保つことができない感じ、あるいは意識の喪失といった症状は心臓からの血流が一時的に減少するために起こり得ます。
もしもこうした症状が出た場合は、安全な場所に座るか横になることが重要です。転倒などによる怪我を防ぎ、血流が改善される可能性があります。落ち着いて深呼吸しても、症状が改善しない場合はすぐに助けを求めます。めまいや失神は、他に心臓発作の症状がない場合でも、緊急医療が必要な場合があります。これらの症状が突然かつ説明がつかない場合は、特に緊急性が高いと考えられます。
心臓発作は女性において非典型的な症状で現れることがあるため、これらの症状がみられた場合は、迅速に医療機関に連絡し、適切な治療を受けることが重要です。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。